平助の母親

□88.
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意思の強い眼差しで『自分一人だけの幸せは望まない』と言い切った名前に、やはり俺の惚れた女はこいつしかいねぇと嬉しくなる。




「……わかった。」

「……?」




ふぅとため息をついて言えばキョトンとした顔で俺を見上げる名前。



「明日、帰ったらお前の家で話し合おう。これは俺たちだけの問題じゃねぇ。きちんと平助にも話して、どうするのが全員にとって一番いいことなのか決めていこう。」

「としくん……。」

「俺だってお前の納得いかねぇような顔なんざみたくねぇし…。おまえが本当に心の底から笑っていなきゃ世界平和は成り立たねぇ」

「世界…、平和…」



俺を見上げて揺れる瞳で呟く名前に口付けをしてニヤリと笑う。



「世界平和の為なら俺はなんだってしてやるぜ」

「ん…!ぁっ…、としくんっ!?」



ガバッと名前にのし掛かり名前の首筋に顔を埋めてお互いの全てを密着させる。
どこにも隙間がないくらい抱き締めて、もう絶対に離しはしねぇと耳元で囁き甘噛みしてやる。

全人類の幸せを願ってこの先ずっと俺は名前を愛し続ける。






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