僕のおねえさん

□24.
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「お…、驚きましたね…。」

「はぃ…。」



理事長室での近藤夫婦との対面にも驚いたけど…。
まさか授業の合間の休み時間に生徒たちが来るとは思ってもみなかった…。

一時間目の授業が始まり、理事長室でのひととき、そこから準備をしていると、様子を見にきた近藤先生がこのお店のお客様第一号となった。
もちろんそれは嬉しいことで、むしろこちらから歓迎すべきお客様。
第一号のお客様に最初のご注文のコーヒーをサービスでお渡ししてお話ししながら準備を進めていると校舎から聞こえる授業終了のチャイムの音。





「お!いかんいかん!それじゃあ俺はもどるよ。名前ちゃん、がんばってな!」



うまいコーヒーありがとう!とまだ少ししか口をつけてない紙コップを手に、とても嬉しそうに校舎へと急いで戻って行かれた。

それからが大変だった…。








「さっき校長先生が何か飲み物持ってたの見かけたんですけど!」

「俺たちも買っても良いですか!?」



きっと授業中、窓から見える様子に授業が終わったのと同時に飛び出してきたと思われる、好奇心旺盛な男子生徒たちがあっという間にワゴン車の周りを取り囲んでしまった。



「えっ!?あ、えっと…!」



ど、どうなんだろう!?
お昼休みの販売は生徒にも許可されてるらしいけど、こういう授業の合間の休み時間はどうなの?
たくさんの男の子たちに羨望の眼差しで見上げられて、オタオタとしている私と、あっけに取られて後ろ頭に手を当てて、どうしたものかと困り顔の島田さん。



「とりあえず一度、理事長か校長先生に確認を取らなければ…」



そう言って携帯電話に手を伸ばし奥の方へ行ってしまう島田さんを目で追ってしまう。


島田さん!一人にしないでぇ〜!


その間にも最前列に陣取った男の子たちから「何があるんですか!?」とか「メニュー表はないんですか!?」とか口々に質問されて、みんなの興味津々な眼差しの力強さが痛い!グサグサくるっ!



「ちょ、ちょっと今確認してますから…、おっ、お待ちください〜」



島田さ〜ん!


こんなケース誰が予想したっ!?
もっと穏やかでのんびりとした雰囲気でやれると思ってたのに〜!
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