平助の母親
□25.
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翌朝ゆっくり目覚め、また先生のおうちで朝食をいただく。
基本、先生は炊飯器を使わないらしい。
というかお米を買ってきてストックしておくのがめんどくさいのと、一人で食べるのに態々米なんて炊いてられっか!
というのが理由らしい。
うん、一人暮らしってそうかもね。
「朝はまぁその時々だな。コーヒーだけの時もあるし、こうやってパン焼いたりな。」
今日は先生の淹れてくれたコーヒーと、トースターで焼いたこんがりきつね色の中はシットリふわふわのトースト、それから平助の大好物である私の得意技、プルプル半熟ハムエッグ。
二人でならんでキッチンに立って作業するなんて、すごく夢みたいなシチュエーション。
作ったなんて言えるような物じゃないけれど、二人で一緒のことをするのがすごく嬉しい。
嬉しくて先生の顔を見上げてみると、先生も私を優しく見下ろしてくれていて。
お互い見つめあって微笑む。
大好きな気持ちが止まらない。