黒百合

□邂逅
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「チキショー。何で俺は陰陽師の末裔なんだよ…」
「つべこべ言わない。ほら、手伝うから頑張るっ!」
「はいはい…。」
俺は及川 総真。
代々続く陰陽師″及川家″の次期7代目当主。……らしい。

隣の巫女は宗家の7代目及川 知夏。

才能に恵まれ既に式神を2体も従える。

「知夏!薬草の壺ここに置いとくぞ!うん!」

俺もあいつも小学4年。
遊びに行きてぇ。
だってそうだろ?

「ありがとうデイダラ!あ、イタチ…その書をまとめてくれると助かる!」
「分かった。やっておく。」

鬼と烏天狗とか羨ましいぜ…。

「……。」
何でかな…すっげぇ家の祠気になる…。

確か家には妖怪居るとか居ないとか…親父言ってたんだよな…。

「……ちょっと!総真!手が止まってる!」
「いってぇ!」
書で殴るなよ…。この馬鹿…。
「ハハッ、良いぞやれやれ〜!」
「また始まった…」
喜ぶデイダラと呆れるイタチ。


「総真様!手をあげてはなりませんよ!」

うるせぇのが来た。式神のコトネ。家は代々蛟を使役する一族らしい。

「あげてんのは知夏だっての!」

「知夏様…申し訳ございません。」

「コトネも苦労するな…うん。」
「まだ良い。サソリが居ない分総真に着ける。」「確かに言えてんな!」

サソリ…。何か……聞いたこと…あるような…。
何だっけ…。

「またボサッとしてる!早く仕上げなさい!」
「わぁったよ!」

仕方ねぇ…この札の筆入れ終わったら祠……見に行くか。
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