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□勘違い
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雑誌のグラビア撮影で、背景や小物を入れ替えるためのちょっとした空き時間。


僕らは新しい曲の振り付けの話を始めた。




「キュヒョン、お前、歌い出しの手前のとこ、いっつも俺の方に寄りすぎなんだよ。

ぶつからないように前に出ようとすると、無理に左に回り込まなきゃならないし、

ちょっと立ち位置気をつけろよ」




身振りを交えながらヒョクチェがキュヒョンに訴えかけた。




「ああ、だからヒョクいつも、俺の肩のギリギリをかすめていくのか。

俺のことびっくりさせようと思ってわざとやってるのかと思ってた」



ヒョクチェの肩に腕をまわして、意外そうな顔をするドンヘ。




「わざとじゃねーし」



「えー、まじで? 俺歌い出しなのに、それで変にドキドキしちゃって、よく音ずれるんだよね」



「訳分かんない言いがかりをつけんなよ」




ドンヘの言葉が冗談なのか本気なのかよく分からないけど、まわした腕で楽しそうにヒョクチェをグラグラと揺らす。


ヒョクチェもそんなドンヘのテンションに慣れっこで、止めるでもなく揺らされ続けてる。




僕はそんなヒョクチェたちのやりとりがおもしろくって、横で笑いながら見ていた。
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