BRAVE10

□第3戦
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今日の一件で上田に留まることになった三人は部屋が二室しかないということで
才蔵・久遠が同じ部屋で伊佐那海が一人で寝ることになった

久遠は食欲、睡眠が第一なのでムシャムシャと持っていた霰を食べると
とっとと眠りに落ちた
もちろん頭に巻いてある布はとったりしない

久遠は眠りが浅いのでたくさんの睡眠時間が必要になるし、少しの物音で起きてしまう


伊佐那海がこちらの部屋に布団を持って来た時ももちろん起きた


『君…何してんの?』


久遠は口元をヒクヒクと痙攣させながらとりあえず問う


「君じゃなくて伊佐那海!もちろん二人と寝『戻れ』…えー」


久遠は伊佐那海が全てを言い切る前に拒否を示す


「だって皆で寝ればあったかいし!ね?」


『じゃあ僕が出てく』


久遠は伊佐那海がでて行かないなら、と立ち上がると腰に体当たりを受ける
予想外の行動をとるので本当に困る


『うわっ、…何すんのさ』


「一緒に寝ようよ…」


こうなると伊佐那海は何を言っても聞かないということを一日で学んだ久遠は溜息をつき布団の中へと戻った


「やった!」


伊佐那海は嬉しそうに擦り寄るとすぐに眠りに落ちていった
よほど疲れていたのだろう、ぐっすり寝ていて少し動いても起きる気配は全くない

久遠はそろりと部屋を抜け出すと屋根の上へと上がった


『はぁ、疲れた
なんでこんなに疲れなきゃいけないわけ?』













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