BRAVE10
□第2戦
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緑男と才蔵の戦いはだんだんと激しくなっていく
ガンッ
と激しい音をたてながら刃がぶつける
「ご主人様に骨でももらってこい」
「真田の領地汚すやつ、許さん」
「人の面に犬臭ぇ息吐くんじゃねぇ!」
「犬じゃない」
二人は仲が良いんだか悪いんだが言い合いをしている
久遠が実はこの二人仲が良いんじゃないか、とまで思い始めたぐらいだ
緑男は一旦距離をとると口を開いた
「我は猿飛佐助、真田忍び隊頭
貴様、名乗れ」
「調子くれてんなよ、この甲賀の猿が!
この霧隠才蔵に名乗らせて生きて帰れると思うな!」
才蔵が名乗ると真田忍び隊の隊員がざわめいた
しかし緑男…猿飛佐助はそれをものともせず才蔵へと飛び掛かる
二人の戦いはさらにヒートアップしていく
二人は木々をつたいながら走る
「俺は甲賀者が大っ嫌いなんだよ!」
「我も然り」
それを見ていた久遠は飽きたようで欠伸をしていた
『ふぁー、犬猿の仲って奴?どーでもいいけど』
「ね、ねぇ久遠あれ止めてよ」
伊佐那海は久遠を見つめ才蔵と佐助を指差す
『やだよ、めんどくさい
僕もう行くし』
久遠は立ち上がろうとするが何故か立ち上がることができない
伊佐那海が全力で久遠のマントを掴んでいるのだ
なかなか力強く引っ張っても離れない
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