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□11月21日・Happy birthday☆高尾和成
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ー優璃sideー
『・・よし!完成!!』
あたしは緑間優璃。兄は秀徳高校男子バスケ部1年生の緑間真太郎。
「キセキの世代」とか呼ばれてるらしいけど・・・お兄ちゃんは教えてくれないからよく分かんない。
・・・あ、あたしが今まで何をしてたかっていうと、放課後になって学校終わって即座に家に帰宅。(ちなみに、中学2年生。)
それでケーキを焼いていたんです。
なぜケーキを焼いていたかって?
それは、今日は兄の親友(お兄ちゃんは下僕って言うけど・・・)である高尾和成君の誕生日だから。
和成君にはいつもお兄ちゃんがお世話になってるし、あたしのことも可愛がってくれるとても面白い人。
いつも楽しませてもらってるばかりで何かできないかなーと思っていたところに、お兄ちゃんが昨日、「明日は高尾の誕生日なのだよ」と教えてくれた。
それだ!と思い、和成君の誕生日に家に呼んで誕生日パーティーをすることにした。
最初、お兄ちゃんは嫌がっていたけれど結果的に渋々だけど手伝ってくれた。
今日もお兄ちゃんに和成君を呼び出してもらった。もちろん、誕生日会っていうのは秘密で。お兄ちゃん、ちゃんとごまかしてくれたかな・・・?
まぁ、報告メールも届いてたし、大丈夫でしょう!!
あたしが準備をしたいため、お兄ちゃんにはちょっと時間稼ぎをしてもらっている。
6時には家に来るそう。今は4時半。まだ充分間に合う。それまでに料理を作らないと!!
◇◆◇◆◇◆
今は5時50分。そろそろお兄ちゃんたちが来る頃だ。
料理は昨日のうちにいくつか下ごしらえしておいたから、そんなに手間がかからなかったけど、やっぱりそれなりに時間がかかった。
お兄ちゃんも和成君も高校男児。しかもスポーツマンってことはかなりご飯を食べるだろう。
そういうことも予想してかなり多めに作っていたら時間がかかっちゃった。
・・でも、なんとか間に合ってよかったぁ〜!
ピンポーン♪
あ、きっとお兄ちゃんたちだ!
見てみるとやはりお兄ちゃんと和成君だ。
玄関までお出迎え。・・・クラッカーも用意して。子供っぽいかな?(笑)
緑間)「優璃、帰ったのだよ。」
高尾)「おっじゃましまーす」
『お兄ちゃん、お帰り!和成君、いらっしゃい!!そして・・・』
パーン!パーン!!
高尾)「うお!?」
『和成君、お誕生日おめでとー!!』
高尾)「・・・え?」
ふふ、和成君、やっぱりびっくりしてる。
そしゃ、玄関先でいきなりクラッカー鳴らされれば誰だってびっくりするよね?(笑)
高尾)「え・・?なにこれ・・・?」
『お兄ちゃんから、今日が和成君のお誕生日だって聞いてね、いっつもお世話になってるから家でお誕生日会やろうと思って!
お兄ちゃんも協力してくれたんだよ!!』
高尾)「真ちゃんが!?・・そっか、だから何か変だったわけか・・・。」
緑間)「こ、こら、優璃を言うな!!」
なーんだ、お兄ちゃんにしてはうまく騙してるなーと思ったのに、結局様子が変だったって思われてるじゃん←
お兄ちゃん、嘘つくの下手だからなー。
『まぁ、こんなところで話をするのもあれだし、和成君、上がって?
その荷物からして今日は泊まりでいいんだよね?』
高尾)「真ちゃんが泊まれ泊まれうるさいからさー。よろしく頼むよ。」
『はーい♪』
お兄ちゃんにグチグチ文句を言いながら、家に上がってリビングに向かう和成君だけど・・・。
嬉しそうなのはあたしの勘違いではないよね?
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