カカシ 短編
□ドキッ!男だらけの温泉旅行!?
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「おおーなかなかいい宿じゃないか!」
目の前に立つ大きな旅館を眺めて、ガイがうなった。
「本当にいいんですかねぇ?僕達だけまったり旅行だなんて」
その後ろではヤマトが不安そうに顔を歪めていた。
「ま、いんじゃないの?せっかく綱手さまが用意してくれたんだし」
「そうですよ、たまには甘えさせてもらいましょうよ」
ノリ気でないヤマトにカカシとアオバが言う。
「おい、どうしたルミ。テンション低いなぁ」
しかしノリ気でない人物が、もう一人いた。
煙草を吹かしながら、アスマは隣で一人黙り込んでいるくの一に目を向けた。
「いや…そんなことないですよ」
そのくの一、ルミは我に返ったようにそう返事をした。
テンションが低いというより、彼女には少し気になることがあったのだ。
ドキッ!男だらけの温泉旅行!?
「…もしかして、女一人ってのが気に食わないのか?」
アスマはそう言ってにやりと笑った。
「いえそんな!全然平気ですよ!」
「本当かぁ?」
「本当ですって…」
ルミは苦笑いで言葉を濁した。
しかし、アスマの言うことはルミにとって図星であった。
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