銀魂 短編
□魅了するモフモフ
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「ちょっと銀さん!今日ウチすき焼きなんかじゃないですよ!なにでたらめ言っ……て……え?」
ガラリと開けた戸の向こうに見えるのは、居間のソファに座った土方と、その膝に頭を置く銀時の姿。
銀時は気持ちよさそうに寝息を立てている。
こちらに気づいた土方は、恥ずかしそうに顔を真っ赤にして弁解するが、新八は白い目で一言呟く。
「…お邪魔しました」
静かに戸を閉め、立ち去る新八に土方は叫ぶが、膝にある銀時の頭のせいで動けなかった。
「クソッ…なんだよどいつもこいつも…」
舌打ちまじりに呟きながら、土方は膝の上の頭を見下ろした。
(…こいつの髪…ホントもふもふだな…)
じっと見つめていると、なんだか触りたくなる天然パーマ。
そっと手を伸ばし、ぎこちなく撫でてみる。
(き…気持ちいい…)
銀時が眠っているのをいいことに、そっと撫で続け、不意に顔を近づけていく…
「!」
その時、狸寝入りをこいていた銀時がニヤリと不敵に笑い、土方を見上げた。
「そんなに銀さんに触りたかったの?土方くん…」
「え…いや…その…っ」
魅了するモフモフ
その後土方が銀時の餌食になってしまったのは、いうまでもなし。
ぜーんぶ、銀さんの計画どおり。
end
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