銀魂 連載
□土方撲滅同盟
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その日の夜は、いつもより視線を感じる夜だった。
……コロス……
「…ん」
低く小さなその声は、聞き覚えのある男のものだった。
不気味で、なぜかイラっとするようなその声が、暗闇の中でそっと響いている。
コロス……コロシテシマウゾ土方ァァァ!
「うるせェェェェ!」
勢いよく布団を押しのけ、目を開けた。
部屋の襖を乱暴に開けて、真っ暗な庭を見る。
「何してんですかィ?土方さん」
そう言うのは、白装束に身を包み、頭に蝋燭を付けた、奇妙な格好をした沖田総悟だった。
「てめぇが何してんだぁ?こんな時間に」
「…ジョ…ジョギング」
「嘘をつくんじゃねェ!そんな格好で走ったら頭火達磨にならァ!
儀式だろ!俺を抹殺させる何かを起こそうとしていただろ!ってか、前もこんなことしてなかった!?」
「うるさいですねェ。真夜中なんですから静かにしてくだせェよ」
「お前が言うな!」
土方は呆れ顔でツッコむが、沖田は全く怯まない。
そこへ、もう一人の人物が、何やら不気味なものを持ってきた。
「沖田くーん、藁人形ってコレでいいの?」
「おまえも何してんだァァァ!」
白装束に身を包み、頭には蝋燭。
沖田と同じ格好をした和葉に、土方が怒鳴った。
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