銀魂 連載


□マヨより餡子
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マヨネーズは俺の活力源と言っても、過言ではない。

マヨネーズのない食事は、食事とは言わないのだ。

俺は何にだってマヨネーズをかける。

甘味やコーヒーにも。

なぜならマヨネーズは何にでも合うようにして作られているからだ。

「親父、いつもの」

「はいよ」

そんな中でも一番相性がいいのは、この定食屋でも頼む特別メニューだ。

「“いつもの”って…行きつけなんですか?」

「まあな…って、なんでお前がいるんだ」

ふと隣を見れば、またあの生意気な女隊士――竜崎和葉がいた。

「なんでって、もちろん昼食をとりに」

「だからなんで俺の隣にいるんだ」

「いや、実は私も行きつけで…」

そんなわけがあるか、と思ったが、次の瞬間、彼女はこう口にした。

「すいません、いつものやつで」

「はいよ」

彼女が言うと、店の主人は平然と注文を承けた。

「おーい、親父、俺、いつものね」

そしてまた、別の「いつもの」が聞こえた。

その声は、どこか聞き覚えのある声だった。

声のしたほうを見ると、そこには銀髪の天然パーマをした男がいた。

「あれ、いつかの侍さんじゃないですか」

「あいつか…まぁいい、ほうっておけっ…てオイィィ!」

土方が言い終わる前に、和葉は動いていた。

同じカウンターの席に座っていた銀髪の侍、坂田銀時のもとへ近寄ると、彼女は空いている隣の席についた。

「ん?アンタ、この間の女隊士か」

銀時は気配に気づいて和葉の方を見ると、少しだけ驚いたように言った。

「覚えていてくれましたか」

「あたりめーだろ。俺たちを助けてくれたからな」

銀時はニヤリと笑った。



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