カカシ 短編


□教えて*
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情事が済み、シャワーを浴びて部屋に戻ると、カカシがベッドに腰かけて愛読書を読んでいた。

その様子は先ほどとは違う、いつもと同じ飄々とした様子で、ルミの知っている先輩上忍“はたけカカシ”だった。

「どうした?」

部屋の片隅で立ち尽くすルミに気づいて、カカシが言う。

この声も、“いつもの声”だ。

「いえ…なんでもないです」

バスタオルで髪を拭きながら、目をそらした。

そんなルミを不思議そうにカカシが眺める。

「大丈夫か?初めてなのに、3回もイカせたのはやっぱり厳しかったかな…」

カカシが心配そうにルミの顔を覗き込んだ。

顔の近さに、先ほどの記憶がフラッシュバックして、ルミは顔を真っ赤して強ばらせた。

「でも、ルミも求めてたもんね」

「ちっ違いますよぉ!」

からかうように言ったカカシに、ルミがさらに顔を染める。

「ま、今日ははじめてだから許してあげるけど、これからはもっとイイコトしてあげるから、楽しみにしてろよ」

「……………は?」

楽しそうに話すカカシだが、ルミは理解できずに固まった。

「まさかこれで終わりだと思った?処女卒業しただけなのに、“合格”できるわけないでしょ」

そう言ってまた微笑む。

「じゃあ…合格するまで…カカシさんとヤヤリ続けるんですか?」

「イヤなの?」

「なんで睨むんですかー!?」

ギロリと睨まれる。

なぜ睨まれなきゃいけないのか分からないが、カカシのいう“合格”がもらえるまで、ココに通わなければならないらしい。

「イヤ…ではないですけど…」

渋々そう言って落胆する。

これからカカシとどう接するべきなのか分からなくなった。

少なくとも分かることは、今まで通りの関係ではいられなくなったということだ。

ルミは大きなため息を漏らした。

「ルミ」

カカシに呼ばれて顔を向けると、返事をする間もなくキスをされた。

「っ!!カカシさん!今日は終わりって…」

キスをされただけで身体が過剰に反応してしまう。

ルミはカカシを押し放して、距離をとる。

「待て待て、今のは違う!」

「違うってなんですか!?」

「今、オレはお前を“ルミ”として見た」

カカシがルミの手を掴んで言った。

「…??どういうことですか…?」

「要するに、お前のことが好きだ」

ルミを見つめて、真剣な眼差しを向けた。

「え?何を要したらそうなるっ…!」

ルミの鈍感さにため息をつきながら、カカシはそっとルミを抱きしめた。

この時ばかりは、ルミは抵抗せずに、カカシの腕に包まれたまま、その言葉に耳を傾けた。

「だからね…オレはお前のことが好きなんだよ。それで、お前が色修行するだなんて綱手さまに聞いたから…
たとえ仕事だとしても、お前と他の男がヤルのは絶対にイヤだ。
誰にも、ルミを汚させたくない」

「だから…わざわざ自分から引き受けた…」

「そーゆうこと」

ルミがボソリとカカシの言葉の続きを呟くと、カカシが笑った。

「オレだけのものになってよ。オレが必ず幸せにしてやるから」

耳元で、優しく囁かれた。

ルミを放さなんとばかりに強く抱きしめる。

カカシの体温が伝わって、心地良い温かさを感じた。

「なら、約束してくださいよ」

「カカシは「何を?」といった表情でルミを見下ろす。

細くてきれいな腕が、背中にまわされた。

「どうしたら“合格”できるのか…私だけに教えるって」

「ああ。ルミだけに教える」

恥じらいながらもそう言ってくれたルミをカカシはいつも以上に愛おしく思った。

ルミは今日、初めて笑顔を見せた。

心からの喜びに満ちたそのやわらかな笑顔を、いつまでも見ていたいと思っていたら、ルミがするりと腕から離れていった。

「あれ?」

「でも、今日みたいにいじめたら…もう知りませんからね」

そう言って上着を羽織ると、部屋の扉に手をかけた。

「それは約束できないかも…」

その背中にカカシが呟いた。

「じゃあ、お断りしようかな」

「えっ!あぁ分かった!分かったから」

いつになく焦るカカシにクスリと笑い声をこぼした。

「じゃあ…“また”来ますね」

そう言い残して修行部屋を出て行った。

(え…なにそのツンデレ…汗)

すっかり立場が逆になった気分のカカシだったが、満足げにルミを眺めた。




教えて




私だけに、あなたのことを。


end

はい、語彙力皆無ーエロ下手ー失礼しましたー!

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