Novel

□SCANDAL
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第一章 First Contact

『はじめまして』

ピピッ...ピピッ...ピピピ---!!!!

ベッドの横のチェストから鳴る
目覚ましを手探りに止めようとする..

平日のAM7:00....

いつもと変わらない1日の始まり..

...なはずだった..

日本から韓国へ
留学したのは1年前..

卒業まであと1年
日本帰国まであと1年

変わらず過ぎて行くんだと
思っていた

そう、この日..
突然、あなたが現れるまでは...

AM8:00

「いってきまーす」

誰も居ない部屋に挨拶
淋しい奴って思われるかもしれないけど
1人暮らしを始めた時からの癖..

バスで15分行くと
江南に着き、学校途中のカフェで
いつもみたいにカフェラテを注文する

『少々お待ち下さい』

隣のカウンターに移ると
店の外でざわざわと騒がしくなり
その原因があたしの横にスーッと立った..

カウンターで頬杖を
つきながら待つあたし

自分の横に立つ人影を感じ
目線を向け見上げた..

えっ...

『笹原?』

そこにはTVや雑誌でしか見た事がないような
キラキラ輝く笑顔とイトゥクの姿があった

『えっ?!』

あまりに突然の出来事に
訳が解らず頭が混乱する

『初めまして、今日から一週間あなた
        彼氏になるイトゥクです』

背中から出された小さな花束を
イトゥクはそっと差し出した

夏の日にぴったりな
ひまわりの小さな花束..

「キレイ...」

突然の出来事と恥ずかしさと
そして嬉しさとかであたしは貰った
ひまわりの花束に顔を埋めた..

注文したカフェラテが
出来上がるとイトゥクは
あたしの手を取り車へと誘導した

『学校まで送るから乗って?』

さりげなく助手席のドアを開け
あたしを座らせる..

まだ、夢みたいな出来事に
信じられない気持ちがいっぱいで
ほっぺをぐにゅっと抓った

「痛っ!!」

夢ぢゃないんだ..

『夢だと思った?』

運転席に乗り込んだイトゥクが
ほっぺを抓ってるあたしを見て
クスっと笑った

『そりゃ、、夢にしか思えないでしょ、、』

いきなりアイドルが現れて
7日間彼氏になります。なんて...

『笹原は歳いくつ?』

『...28..イトゥクさんは
          年下が好きでしょ?』

がっかりされるのが嫌で
わざと捻くれた言い方をした

『どうして?年下の方が多いけど別に年上も嫌いぢゃないよ。逆にけぃさんは年下は嫌い?』

そんな風に返って来るとは思わず
返しに戸惑ったけど小さく首を横に振った

『あっ、そこの交差点で大丈夫!』

車に乗り込んだ江南から通う学校まで
わずか5分ぐらいの距離
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