わたしとキセキとミラクルデイズ

□キセキとお泊り会D
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『順番にお風呂入って行ってー』




瞬間、彼らは戦慄した。






―――――――――−‐


「遂に来たな、この時が……!」
「ああ、遂にな……」
「2人共、何をぶつぶつ言ってるのだよ」


怪しい笑みを浮かべている青峰と赤司に対し、怪訝そうな顔をする緑間。
瞬間、青峰が大袈裟な声を出した。


「何言ってんだ緑間。風呂上がりの穂乃香に遭遇するんだぜ?女子の家に泊まる時の醍醐味っつったらこれだろ」
「貴様、さっきも同じような事を言ってなかったか?」
「真太郎、細かい所を気にするようじゃまだまだ子供だな」
「所詮中学生なのだよ」


ふん、と鼻を鳴らし、軽蔑の目で2人を見る緑間。
「つまんねーの」と口を尖らせると、青峰はターゲットを変えた。


「おい黄瀬、お前は分かるよな?」
「え、俺っスか?」
「黄瀬君、見損ないました」
「ちょ、まだ何も言ってない!」
「大体予想はつきます」
「そんな…風呂上がりの女子なんてそう珍しくないっスよ」


「撮影始まる前とか皆そうだし…」と付け加える。
途端に静まり返る部屋。
赤司の咳払いがやけに威圧感を感じさせる。


「…………黄瀬、お前は今俺達を敵に回した」
「え、な、なんでっスか!?」
「帝光バスケ部、今こそ団結する時だ。涼太には躾が必要なようだ」
「赤司っちまで!」
「敦、捕まえろ」
「はーい」
「ちょ、ちょちょ!ストップ!ストップ!」
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