王の書
□第0章 帝王の進撃
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何もない空間を跳んでいる。
全てが黒く、景色と言うべきものなど何も存在しない。
だが、流れというものは存在している。
彼は今、その流れに乗ってさ迷っていた。
統「問題はない。このまま流れに身を任せていれば、いずれ何処かの世界へ流れ着くだろう」
『王我 統‐オウガ スベル‐』
生まれながらにして王者である彼は、暗闇の中でも悠然と、どこにたどり着くか分からない時空の流れに身を任せ、漂流する。
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