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□第４話
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髪を、
切りました……
結局、切らずにいたものの、真紘先輩にはかなわなかった。
『切ったら絶対いいのにな』
『絶対かわいいって』
『もうすぐ夏だろ？だからさ…』
とかなんとか。
恥ずかしさもないらしい。
恥ずかしい言葉を言いまくってこっちが恥ずかしくなった。
だから二年間切らずにいた髪を切った。
肩くらいまでの長さにして、軽くした。
これで今までよりは夏らしくなっただろう。
何より変わったのは前髪。
オンザまゆ毛にされた。
だから前よりかなり夏らしくなった。
誰だよ、オンザまゆ毛にしろって言ったやつ。
私は言ってない。
私のマザーテレサが言ったんだ。
ちくしょー…
そして今日が髪を切ってから学校に行く初日。
あぁ、どうか朝から真紘先輩に会うとかありきたりな最悪パターンはこなくていいから。
とか思っていると最悪パターンはきちゃうもので。
じー…
校門のところで真紘先輩に遭遇して、立ち止まって見られる。
私は動物園のパンダかよ。
見られるのも微妙なので。
ダッシュ…。
「っおい⁉」
‼‼⁉
「なんでついてくるのぉぉぉお⁉」
怖いよー！
自分が運動神経がよくて、本当によかったと思った。
でも相手は確かバスケ部だったような。
ガシッ‼‼
「ぎゃーー‼‼‼‼」
「叫ぶなよ‼」
「いーやーだー‼‼はっなっしってっ‼」
「うるせえよ！目立つだろうが」
「ふがっ⁉」
後ろから口をおさえられてじたばたするのはあきらめた。
でも廊下がざわついていてあきらかに注目をあびていた。
「しょうがねぇな…」
「は？」
「ちょっと来いよ」
これは。
これは。
裏に連れていかれるーーーー‼‼
きゃーーーーー‼