一愛入魂!
□序章*プロローグ*
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1年の終わり…
3月頃の転校の前日だった。
「今、ええかの?」
1つ上の幼なじみ、仁王さんに呼び出された。
呼び出されたのは、校舎の裏…
「明日じゃったな、転校…」
「ええ、まあ…」
此処に呼び出された時点で気付いた。でも、まさか…
「暫く会えんなら、言うとこうと思ってのう…」
仁王さんは、一瞬戸惑ったが意を決した様に言った…
「俺は、お前が好きじゃ…付き合ってくれんか?」
予想通りの言葉…
呼び出された校舎裏には、1本の木が生えている。そこは、立海でよく告白が行われる場所…
「…今すぐ返事しろとは言わん…転校先、氷帝やろ?」
「ええ…」
「だから、テニスの大会で会うじゃろ…返事は、そん時で構わん…」
「あ、あの…!」
「じゃあ、元気でな…」
行ってしまった…
仁王さんの横顔が赤くなっていたのが、一瞬見えた…