SS

□君が好き
1ページ/1ページ


「いっ………っ、たぁ。」

「お前なー。」

「仕方ない仕方ない。」

「仕方ないで済むか!傷ばっか作りやがって。」

「でもね!正当防衛だよ!
あっちから手出してきたんだって!」

「なら、逃げるなりすれば良かっただろ。」

「プライドが許さなーい。」

「…………」

「っぁ!いたたたたたた!し、しみる!」

「ちっとは懲りたか?」

「ぜんぜ、いたいー!」

「懲りたか?」

「うん!懲りた!
もうケンカしない!」

「……ったく。」

「蓮次くん目が怖いですよー。」

「ごんべぇはアホ面だなー。」

「ひどい!」

「ほら、出来たぞ。」

「ん?おぉー、流石鈴蘭生!
手当てはお手の物ですなー。」

「ごんべぇと付き合いだしてからだけどな。手当て上手くなったの。」

「ほんと、この会話も何十回目?」

「自覚あんならやめろ。」

「私も女の子らしくしてよーと思うんだけどなー。」

「ほー、知らなかったな。」

「えー!気づいてよ!
そんなんで花組の参謀が勤まると思ってんの?」

「参謀って何だよ。
それに何処が変わったんだよ?」

「前髪、1センチくらいきった。
昨日の晩、ちょっと奮発した高価なパックした。ほら、肌すべすべー。
で、今日のケンカで顔に傷作ってない!」

「そんなん分かる野郎いるか?」

「えー!」

「えー、じゃねーよ。
大体ケンカしてる時点で女とは言いがてーよ。」

「ま!自分の彼女に何て事を!」

「ほんとの事だろ。」

「………………」

「………………」

「………………」

「…拗ねんなって。」

「拗ねてないもん。」

「………ったく。」

「うわ、」

「ごんべぇが傷作ってきたら心配でたまんねーだろ。
お前殴った奴全員ボコボコにしてやりてーくらいなんだ。」

「もう全員ボコボコだよ?」

「知ってる。」

「へへ、蓮次に抱きしめられるの、好きー。」

「そうか。」

「睨んだ顔も結構好き。」

「怖いとか言ってたじゃねーか。」

「凄みがあるからねー、でも何か好き。」

「そうか。」

「あ、抗争とかする前に企んでる顔も好き。」

「人聞きわりーな。」

「ほんとだもーん。」

「ごんべぇは企みがすぐ顔に出るよな。」

「そうなんだよねー、何でだろ。」

「さぁな。」

「蓮次、」

「ん?」

「好き。」

「…………あぁ、」



好きと言わずに抱き締めてくれる君が好き。


―――――

終わり方が分からず強制終了。
はっはっはっ。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ