小説

□うさぎとくま
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 うさぎとくま




 
よく晴れた日曜日。
俺は机で音楽鑑賞。ルキアはベットで読書と各々が自分のやりたいことをしていた。
「暇だ」
ついにしびれを切らしたルキアがベットから降りて俺の隣に立つ。
「暇だ」
「だから何だ。俺に言うな」
「暇なのだ」
「そうかよ」
あんまり真剣に相手してやるとすぐ調子に乗るからなるべくそっけなくする。
「なぁ一護?」
このパターンはきっとアレだ。つぎはこう
「頼みがあるのだが」
そしてこう
「どこか行こう?」
最近何を勘違いているのか、休日になると出かけると思い込んでいるらしく、どこかに行きたがる。
「やだね。俺は家でゆっくりしたいんだ」
「何を言う!?昨日もゆっくりしておったではないか!?」
「だから今日もゆっくりしたいの」
「今日は出かける日だ」
「そんな日ねぇ」
「私にはある」
「お前だけな」
「一護にだってある」
「俺にはねぇ」
本当なんてガキみたいな言い争いしてんだか。ルキアは俺の何倍も生きてるのに俺よりずいぶん年下に見える。それはこの幼すぎる容姿のせいでもあるが。
「行こう?私は現世のいろんなことを知りたいのだ」
「……わかったよ。そのかわり遠いとこ意外な。どこ行きてぇんだ?」
「…うーむ。どこと言われても。一護が知ってて私が知らないところに行きたい!!」
「…ゲーセンとか?」
「げぇせん?何だそれは?何の専門だ?」
「専門じゃねぇし。いや待てよ。ある意味ゲームの専門になるんじゃ…」
俺のひとりごとに小首をかしげ聞き入ってるルキア。どうやらいみが分からなさすぎてツッコミ方すらわからないらしい。
「お前知らないんだろ?ゲーセン」
「うむ」
「じゃ、行ってみっか」
「うむ!!!」
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