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□屋根の上 side change
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『せ、せっかくですから ちょっと2人で町に行ったりしませんか?』

そんなことを言われるなんて考えてもみなかった俺は、冷静なんかではいられなかった

『すいません 僕ユイマ君たちに手紙書かないといけないので今日はお2人で遊んでください』

そろそろ出かけるぞ、という俺に対してのキャロルの返答はこれだった

それはあいつにも話したとおり

でも、それには続きがあった

『感謝してくださいよ〜 せっかく2人きりにしてあげるんですから』

『はぁ?』

『僕が気づいてないとでも思ってるんですか〜? 紅さんはほんっと鈍いなぁ』

『何の話だ?』

『紅さんがプリノさんのこと好きなのはバレバレなんですよ〜』

『っ!!!!??』

『僕が勘鋭いことくらい、長年の付き合いなんですから、紅さん知ってるでしょ〜?』

『・・・いい笑顔を見せるな・・・』

『まぁそういうわけなんで 告白なりなんなり、ちゃっちゃとやってくださいね〜』

そう言って手を振ったかと思うと、キャロルは思い切り俺を家の外へと突き飛ばす

突き飛ばされた俺が扉に手をかけるまでに、あいつは勢いよく閉め、鍵をしたのだった


気づかれているとは思わなかった

俺なりに、完全に隠していたはずだった

・・・あいつ、超人だな・・・

とはいえ、携帯の電波も届かないこの大陸であいつに事情を説明するには、やはり会いに行く以外の方法はなく・・・

俺は渋々、クレバート邸へと歩き始めた
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