短編小説

□私があなたを好きな理由
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たとえばあなたが誰かと付き合った時、一度は思うと思う。
『この人は私のどこを好きになったのだろう』
私もふ、とそんなことを思った。
本当にそれだけなのだ。


「ねね、雪男。雪男は私のどこを好きになったの?」

「えぇ…、また急だね」


雪男はパソコンを打っていた手を止めて苦笑いをする。

まぁ、いきなり聞かれても困るよなぁ。
でも知りたいものは知りたい。
どうしてもというと雪男は少し恥ずかしそうに言った。


「別にどこが好きとかそういうのはないかな。なんか…好きだなって思ったんだ。理由なんてないよ」

「…何それカッコイイ」


自分の彼氏ながらやっぱり言うことが違うとうっとりしてしまう。
あぁーやっぱり雪男かっこいい。


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