短編小説

□私とあなたとこの子と。
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「嘘…だろ…?」

「本当…本当なんだ…」




ああ、もう嫌だ。
このまま死んでしまいたい。

涙は後から後から流れてきて、教会には私のすすり声が響いている。
季節は冬。
クリスマスのイルミネーションがとても綺麗なのはずに、涙で歪んで私には悲しく見えた。



生理がずっとこないことに気づいたのは一週間前。
私は…妊娠していた。

ずっと部屋にショックで引きこもっていたところ…この人。
藤本獅郎さんに引っ張り出された。
私が話したら困るくせに、話せっていうから全部話した。
そしたら予想道理の困った表情。


(まぁ、事故でできちゃったんだもんね)



私と獅郎さんは付き合ってない。
私は獅郎さんのことが好きだ。
けど、獅郎さんはきっと私のことなんてなんとも思っていないだろう。
年も離れすぎているし。

飲み会で酔った獅郎さんに抱かれた。
私は酔っていてもうれしかった。
だって好きだったから。
だけど獅郎さんはそのことをこれっぽっちも覚えていなかった。


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