夏目友人帳〜愛の旋律〜

□サントとミクリ
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時雨の事件から早1週間。



貴志は麗子さんの遺品の整理…

あたしは読書…


斑に至ってはスイカを食べていた。

























サントとミクリ



















貴志said


貴志「あれ?」

斑「どした、夏目?」

貴志「これ…」



それは、いかにも「図書館から借りました」的な本だった。




あ「あ〜、多分返し忘れじゃない?
麗子さん、忘れっぽい事で有名みたいよ?妖の間で…」


姉さんが本から顔も上げずに話に加わってきた。


貴志「ふ〜ん…あ、何か挟まってる…。

…切符?」


あ「行き着く先が結構遠いわね…」



…確かにそうだ。手前の駅に行くにも、着けば夕方だろう。


貴志「何かここで…あったのかな?」

斑「…行くのか?」

貴志「ん〜…っていうか先生。
顔にまたスイカの種が…今度は2つ」

あ「あらら…」














…今姉さんは先生の顔に付いているスイカの種を取っている。

何も知らない人が見れば、飼い主が世話してる様に見えるんだろうけど…。

うちの場合は、違う。



















二人は恋人同士なのだ。


大体付き合って1週間近く経った。

元は姉さんがゾッコンだったんだけど…先生も今では、姉さんが好きらしい…。







相変わらず仲良いな…なんて考えて、はっとなる。


姉さん達を見てて、切符の事を忘れてた。

フッと切符に目を戻し、考える。

行くにしても、日帰りは難しい…。

かといって、麗子さんが行こうとしてたんだから妖関係だろう…。




















あ「貴志、次の土日に行くぞ」














…へ?

今なんて言った?



あ「塔子さん達は今度の土日、結婚記念日で旅行に行くらしい…そん時に行くぞ」












…どうやら姉さんは、俺の考えはお見通しらしい。

行く算段の為に、塔子さん達の用事を聞いてくれたようだ。


斑「ま〜ったく面倒臭い…」















…先生はブーツカ言っていたが、
姉さんは俺ににっこり微笑んだ。





























(麗子さん絡みだから妖じゃないかって考えたでしょ?)


(なんで分かるんだよ…?)


(15年以上一緒に居るんだから当然!)


(夏目は美代子を分かっとらんな…)


(スンマセン…)















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