Dグレ

□変態兎。
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「おい、ユウ!」
「何だ、バカ兎。」
俺は神田ユウ。
今猛烈に怒っている。
何故ならラビの奴が
モヤシを見てやがったからだ。
ラビは元々、
ストレートゾーンが広いが、
俺がいるというのに、
よりによってモヤシを
じぃーッと見てやがった!!

認めるのは嫌だが
…嫉妬だ……。



「なぁユウ、勘違いだって」
「…勘…違いだと…?」
怒りを滲ませ、ラビに問い掛ける。

「俺はアレンを見てた訳じゃないんだ!!どうしたら、ユウと楽しい時間を過ごせるか考えていたんだ。」
「…楽しい時間?」
「こういう事。」
ラビに暗がりに連れ込まれ、
唇を塞がれる。
胸をドンドン叩き
「ん!!んー、んー!!」と
抵抗すると
ラビはようやく離れ、
ニヤッと笑った。

「俺的にはこういうのが、楽しい時間なのさァ。」
「……態…」
「え?」
「変態!スケベ!!スケベスケベスケベー!!もう…ラビなんて、嫌いだ!!このっ変態兎!!もういい!!」
俺はラビを避け、部屋へと走る。
少しでも気を許した俺がバカだった。





部屋に入り、カギを掛け
ベッドで布団に包まる。
「おい、ユウ!!開けろって。ユウ!!」
ドアを叩き、叫ぶラビ。
「誰が開けるか、変態兎!!」
「…そうか。ユウはもう俺の事、嫌いなんだ…。ごめんっ」
ラビは涙声でドアの前から走り去った。
「ラビ……。」




嫌いなんて嘘だ…。
ラビを嫌いになる事なんて
今更無理だ。
……はぁ。何であんな事
言っちゃったんだろう…。
あんなにも大切な人なのに…。
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