pokemon


□初めは一歩から
1ページ/5ページ



ライモンシティの遊園地の敷地内には、綺麗に咲いた花が並んだたくさんの花壇がある。

その花壇の前で、私は屈みながらポケットに入れてきた小さくて丸い肥料を、花達に与えていた。

私は花が好きだ。だからここの花達の世話を任せられてすごく嬉しい。

………ハズなんだけど。




「フレア様!」




ゲッ、今日も来た!
黒いコートを着た名前もわからない人が!
ってか何で相手は私の情報を知ってんだろ…。どっから聞いてんだ!?




「フレア様の育てた花は相変わらず綺麗でございますね!わたくし、いつも拝見させて頂いてます。」

「いや、あ、ありがとうございます?」

「ですがフレア様の方がずっとお綺麗でございます。」

「いやいや私は…。」

「あ、わたくしこれから仕事がありますので失礼しますね。」

「はぁ。頑張って下さい。」

「フレア様にそうおっしゃられたら、頑張らないわけには参りませんね!では失礼します!」

「は、はい。気をつけて。」




言うだけ言うとその人は、コートを翻して行ってしまった。
つ……、疲れた!!

大好きな花の世話が出来るのはいいけど、何故かそういう時に限ってあの人が話かけてくる!

なんか最近頻繁に声をかけてくるし。

いや、人と話すのは嫌いじゃないよ?
ただあの人だと疲れるというか…苦手だ。


 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ