pokemon
□初めは一歩から
2ページ/5ページ
今日も会ってしまった。
と思いながらジョウロを持って立ち上がると、ライモンジムからカミツレさんがのぞいて手を振っているのが見えた。
ちなみにカミツレさんは私の雇い主である。
「フレアちゃんおはよう。」
「カミツレさん、おはようございます。いつもお早いですね!」
「早寝早起きは美容の基本よ。
それにしてもフレアちゃん、今日は早いのね。何かあるの?」
「いや、もうあったというか…。」
「あらあら…、ぐったりしてるみたいね。大丈夫?ちょっとそこのベンチに座って。」
言われた通り、私はありがたく側のベンチに座る。
カミツレさん、やっぱりすごくいい人だ!
「じゃあいきなり聞くけれど、どうかしたの?私、フレアちゃんが元気ないと心配だわ。」
「ありがとうございます。その…実はですね……。」
そして私は愚痴混じりな説明を、カミツレさんを信頼して打ち明けた。
最近頻繁に知らない人がかけてくる事。
その人の特徴。銀髪で、よく黒い服やコートを着ている事。
だから今日、いつもの仕事時間よりも早く来たのにその人が現れた事など。
「人と話すのは嫌いじゃないんですけど…その人だとなんか、怖くて…。」
一通り話し終えたところでカミツレさんの方を見ると、何やら真剣に考えこんでいた。
「カミツレさん…?」
「…フレアちゃん。私、その人知っているわ。」
「え!?」
信じられなかった!
あの人とカミツレさんが顔を合わせていたなんて!