わんだふるでいず
□気持ち
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帰り道、
なんだかさっきおきた出来事でもやもやしていた気持ちが
名前ちゃんのお陰でふきとんで
スッキリしていた。
だけど一つ引っ掛かっている…
まだ彼女は自分のモノではなくて
謙也のモノだということ。
そう考えたらまたモヤモヤしてきて
ポケットに入っている携帯を取りだし
電話をかけた。
[もしもし?]
「謙也」
[んー?どーしたん?]
「名前ちゃんてエエ子やな。」
[まぁなっ!なってったってアイツは俺の彼女やねんからなぁー。当然やろっ]
電話越しからでもわかる
謙也の嬉しそうな顔がうかぶ
その嬉しそうな笑顔を想像したら
なんだか無性に謙也から彼女を
奪って自分のモノにしたい
という気持ちが大きくなっていた。
「ほんまエエ子やな。惚れてまうわ」
[せやろせやろ〜]
「せやから俺がもろてもええ」
[は?]
「つかもらうわ。」
[は!?何にゆうてんねん!!]
「ほなゆうたからな。ほなまた」
[ちょっ!まちやっ!!ゆう――]
ブツッ
会話が終わるまえに
自分から電話を切った。
謙也には悪いけど
好きになってしもたんは
仕方ないんや。
このあと
何度も鳴る携帯を無視して
俺は眠りについた。
→あとがき