TAEMIN
□手当て
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「体が冷えちゃったのかも」
そう言って、テミンはララの両手を集めて
自分の両手で包み、ゆっくり擦り合わせはじめる。
「やっぱり、指先冷たいね」
『ありがとう』
あったかい気持ちが伝わってふわぁと体まで包まれていく感じ。
今にもつぶってしまいそうな、少し腫れぼったい目のテミン。
それでもララの手をあたためようと一生懸命で、
そんな姿が可愛くて、テミンの手は柔らかくて、
しばらくそうしてたら、少し緊張が解けてきた気がした。
『テミナ、ありがとう。あったかくなったよ』
「よかった。じゃあ。もう目つぶってて。おやすみ」
そう言ってテミンは、ララに布団をかけ直してくれる。
眠そうな顔も、眠そうな声も変わらずで、動作ももうぎりぎり動いてるって感じ。
その様は子供なのに、それなのに年上のララにやさしいお兄さんみたいに接するテミン。
そんな姿がララには微笑ましくもあり、嬉しくもあり、頼もしい。
ララからは、変な緊張感はなくなって、安心感で満たされてく。
『ありがとう。起こしちゃって、ごめんね?』
話しかけるのに、すぐ隣にいるテミンは寝転ぶ様子がない。
すでに半分以上目が閉じていたテミン。
寝ぼけているのか、それとも完全に目が覚めてしまったのか。
『テミン?』
「こうするとよく眠れるから 」
『っ///』
布団の中で、伸びたテミンの手のひらがララのお腹に触れた。
『ちょっ///』
せっかく訪れたはずの微かな睡魔があっけなく去っていく。
体が緊張していくのがわかる。
「ララちゃん、目つぶってていいよ?」
ララの緊張感とは反対に穏やかな口調で優しく囁くテミン。
小さな声を出すからか、いつもより声が低くてドキッとする。
『ねっ眠れないよ//』
「ホントに?
おかしいなぁ…
僕の手まだあったかくなかったかな…」
テミンはララのお腹へと伸ばした手を布団から出し、
手のひらを眺めて、今度は摩擦熱を感じるくらい擦り合わせる。
『テ…テミン?』
「もう大丈夫!
ララちゃんは目つぶってて!」
完全にテミンだけで進んでいく。
ララには一貫して目をつぶるよう促すだけ。
「ララちゃん、ちょっとパジャマ捲るよ」
『えっ//』
ララの返事を待つことなく、
テミンの手は布団の中でララのパジャマの裾を探り、
ララ素肌へと伸びていく。
普段、人一倍恥ずかしがり屋のテミンが、大胆になんの躊躇もなく
ララのパジャマを捲るなんて…
やっぱり寝ぼけているのか?と一瞬思ったけど、
そんなはずはなくて、
変な意味がないことは、なんとなくわかってはいるけど…
それでもララの体は緊張した。
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