本
□青き伯爵
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その夜、兄妹は話し合う事に。
「俺は反対だぜ。あの男、自分の思い通りになると言わんばかりの態度、鼻につくぜ」
「えっ……でも、悪い人じゃなさそうよ」
「僕も反対かな。でも、メシーアが好きなら仕方がないよね」
「す、好きって程……じゃ……ないよ」
「「で、どうする?」」
顔を赤くする妹。
真剣な顔で聞き出す兄二人。
はっきり言って、彼女は年頃だ。
この時代、16なら普通に結婚できる。
16でも遅いといっても可笑しくはないだろう。
因みに、兄二人は独身である。
「私、あの人の処に嫁ぐわ。そうしたら、お兄様達だって今よりマシな生活ができるもの」
「「メシーア……」」
じーんとくる兄二人。
というわけで、妹は嫁ぐ事となった。
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