□青き伯爵
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 その日は嵐だった。
 雨は降り、風も吹いている。

「キャァァアアア!!」

 丘の上の古城で悲鳴が聞こえた。

「アハハハハハハ!!」

 続けて男の笑い声も聞こえた。
 嵐のせいか町の方までは、その声は届かない。
 嵐がなくとも距離的に届かないだろう。
 そして、悲鳴は途絶え、笑い声も途絶えた。


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