番外編

□麦わらの一味の日常〜ナミとサンジの警備24時編
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【たとえば……買い物中】



賑やかなショップが続く通りを一味は歩いていた。

ルフィとチョッパーは屋台に売り出される珍しい土産物を見ては興奮していた。

時々、ウソップも呼ばれては見て楽しそうにしている。

ゾロはそんな3人のお守りのように後に続いていた。

先を楽しそうに歩くのはミコトとナミだ。

後ろにはサンジがメロリーン! と追いかけるようについていく。

いつも通りの一味の買い物風景だ。

――が、最近……新たな光景が日常と化している。

ミコトとルフィとチョッパーは気づいていない。

ウソップとゾロはよく目にする……もはや見慣れてきたといっていい一コマ。

今日も起きるであろう場面を2人は後ろから眺める。



ミコトを見ながら近付く男を目ざとく発見したナミは心の内で眉をひそめる。

そして、素早く指さすのは男とは正反対の方向。


「あっ! 見て、ミコト! あれ、可愛いわよ」


『どこ? ホントだ!』


ミコトがナミと同じ方向を見た瞬間―― 今よ! と背後にいるサンジにナミは目配せする。


――オーダー承りましたっ! と口端で笑うサンジの蹴りが瞬殺。


空にキーン……! と飛んで消え去っていく光る人影。

後には町の賑やかな雑踏の音。

ミコトがあれ? と微妙な違和感に気付き振り向くと、何事もなかったようなサンジの微笑。


「あっちに美味しいカフェがあるみてェだから、行ってみたらどうかな」


『うん、そうする。 行こっ! ナミ、サンジ君』


ナミとサンジとミコトが仲よく向かう。

その後ろでは、ルフィとチョッパーはどこ吹く風で違う所を見て盛りあがっている。

近くでは全て見ていたゾロとウソップが溜息をついた。


「ゾロ、あいつらの連携すげーな! なんか、日増しに凄みが増す感じがする」


「だな……」


「あの、ミコトが気付いてねェんだぜ」


「ミコトはおれ達を疑うなんて、まず考えねェからな」


「確かに……」


とウソップが呟いた先で、昼間なのに……また1つ流れ星が飛んだ。

手をかざすウソップは 「飛んだな〜ぁ」 と眺めたのだった。



(更新 2013.3.25)
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