未来へ走る船 第三部

□ジャヤ〜その1(2014.1.26)
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そう考えると矛盾が生じる。

2年前にあるはずもない一味に入る事を決めているミコトはおかしい。

何故? と考えてぶつかる答えに首を振る。


(……知っている?)


そんな訳がないと思うが、知っていればミコトの行動に辻褄は合うように思える。

甲板に佇むミコトをナミが呼ぶ。


「ミコト!」


顔を上げて笑顔を見せるミコトをロビンは見つめた。


(……ミコトはやっぱり不思議だわ。 さっきの剣士さんとのやりとりも……含むものがあった……。 ふふっ……)


考古学者であるロビンにとって、謎を解明するほど面白いものはない。

一味がこれから行こうと調べている空島も興味深いもので、ルフィじゃないが行きたいとうドキドキする探究心でいっぱいだった。

久し振りのくすぐったい感覚にロビンは口元を薄っすらと綻ばせる。


(忘れてたわ……この感じ……)


ロビンは階段を駆け上がってくるミコトと目が合って微笑した。





一味のかなり早い昼ご飯は甲板でのタコ焼きだ。

サンジ特製の焼きたてのタコ焼きの香りは非常に食欲をそそるものだ。

いくらでも口に入りそうなトロける食感とソース。

顔の形を変えるほど頬張って食べるのはルフィ、ウソップ、チョッパーだ。

食べながら、ナミからロビンが盗ったジャヤのエターナルポースの話を聞いて盛りあがる。


「ジャヤ舵い〜っぱい!」


叫んだ途端ルフィはどこ? とナミを見る。


「面舵」


「分かった! チョッパー手伝え。 ジャヤ速前進〜!」


手を振り上げるルフィをウソップがちょっと待て! と止める。


「おい! このままジャヤって場所に行くと、そこでまたログは書き換えられちまうんじゃねェか? ……つまり空島へ行けなくなる……」


「ジャヤ舵やめだ〜! おい、ナミ!」


即行で腕を交差させて止めるルフィはナミにどうすんだ!? と尋ねるが、ナミはバカねェ〜と呆れている。


「何だよ!」


抗議するルフィにロビンが説明した。


「行ってすぐログが貯まるわけじゃないわ。 ジャヤへ行って次のログが貯まる前に島を出ればいいんじゃないかしら」


「そういう事。 多少、運も必要だけどね」


最もな意見にルフィ、ウソップ、チョッパーは納得したのかタコ焼きを食べはじめた。


「「「うん。 じゃあ、そんな感じで」」」



一味が目指すは空島。

情報を求めて一時、謎の土地ジャヤへと向かった。
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