12/11の日記
14:43
天ノ弱(高律全年齢)
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※切ない系かも
※高律が別れるシーンから始まります
──僕がずっと前から思ってたことを話そうか。
「…なら、もう別れようぜ、」
「俺達」
ぐさり、と刺さるその言葉。一瞬、自分は何をしていたのか、と現実が見えなくなった。
「…お前がそう言うならもう、やってけねーだろ。…別れようぜ、」
だが、高野さんの一言で俺は我に返る。
ああ、別れ話をしてたのか。
喧嘩をして別れ話。
実にありきたりな修羅場。
「…聞いてんのかよ」
俺と高野さんが、別れる。
…へえ。
「…いいですよ。別れましょう」
──友達に戻れたらそれ以上は望まないさ。
──君がそれでいいなら僕はそれでも構わないさ。
「…さようなら」
──嘘つきの僕が吐いた はんたいことばの、
**のうた。
天ノ弱
───
『高野さんへ、今日はどしゃぶりの晴天でした。』
今日も一日暇で、暇で。
…あ、だからと言って貴方の事を考えてたりなんてしてませんよ?
…いえ、やはりしていたり。
…ねえ、高野さん
もう一度、俺は貴方とやり直すことは…
──ガタ、と筆がタイルの床に落ち律はそれを見ると 拾わずに ぐあー、とけのびをする。
「…あーあ…今日も、か」
そう呟くと律は書き途中のその手紙をビリビリと破くと丸めてゴミ箱めがけて投げつける。
しかし、これがうまくいかないものでカツン、とその先の壁に当たるとゴミ箱に入らずに床に転げ落ちる。
「…はあ」
ため息をつくと これまた拾わず律は座っていた椅子から よいしょ、と立ち上がるとまだ夕方だと言うのに歩いて寝室へ向かう。
書き途中の、相手に届くことなく破り捨てられた手紙で散乱し歩くスペースもない、床を。
──
10年前に一度別れた高野と約2年前、再会し想いが通じ やっと付き合い始めた律。
だが 半年前、二人の間に溝ができ また、別れてしまったのだ。
(…馬鹿じゃないのか)
そのときは、感情も荒ぶりやれるものなら、という感じに別れ話をそのまま承諾してしまった。
それから。
最初こそは元の上司と部下に戻り隣人として付き合いをしていたが気まずくなった律は会社も辞め、マンションも解約し マンションからは少しだけ遠い、とある一軒家に住んでいる。
…一時の感情につられ大好きな、愛してた恋人と別れ。
その悲しみは、もう。
日に日に増していく悲しさに耐えきれなくなり数ヶ月前から律は一日一通手紙を出し、 そしてもう一度…。と思っていたのだが。
(…そんな素直に書けたら苦労しないだろ。)
──もう一度、俺とやり直してください。
そう手紙に書こうとする度、なぜかいつも筆が止まってしまう。
─…俺は、別れようと言われたから別れただけで。もう未練は無いから俺は、「やり直してください。」なんて言わなくてもいいんだ。
と 意味のわからないもう1つの自分におし負かされ。
結局のところ、俺はどうしたらいいのかわからないのだ。
──俺"が"、言わなきゃならないのか。
(…ああ)
もう、頭の中がぐちゃぐちゃしてきた。
何も、考えたくない。
「…もう今日は寝よう。」
バサリ、と布団を被ると俺は目を閉じ、早い眠りにつくのだった。
──この両手から、こぼれそうな程 君にもらった愛をどこに捨てよう?
限りのある消耗品なんて僕は…。
『******。』
眠りに落ちる前、俺はそう呟いて眠りについたのだった。
──
───僕がずっと前から思ってたことを話そうか。
朝。起きると うーん、と俺はけのびをし、あくびをしながらベットから体を起こす。
そのまま顔を洗いに行き、今日の朝御飯はどうしようかと冷蔵庫を覗くと 大変なことに食材が一切入っていなかった。
「…あー。」
そういえば、切れてたんだっけ。
「…買いにいかなきゃなあ…。」
面倒くさい、が。
一応今は働いてはいないが実家が実家なため、金ならたくさんある。あまるぐらいに。
この季節は寒いのでコートを羽織ると律は家から出て、近所のスーパーへ向かった。
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本当はここから急展開して最後くっつかせるはずだったんですが気づいた方もいるかもですがこれ、ある曲をもとに作ってまして。
このままいくと律ちゃんが高野さんがこちらをむいてくれるまで待つ、で終わるという需要皆無な話になるのでバッサリ終わらせました。
最近は某高律サイト管理人さんいわくすんどめが流行りらしいので。
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