短編書庫

□×lovedrag
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それは、とある昼間の事だった。
丸川書店エメラルド編集部副編集長である羽鳥は 平日土日関係なくこの時間帯は ほぼいつも自分の席に座りパソコンで仕事をしている。
周期も明け締め切りや打ち合わせなども特にないので今日は このままデスクワークの仕事をしていよう、


と思ったのだが。


ピルルルルル…

それは一本の電話により打ち切られる。

「はい、丸川書店エメラルド編集部羽鳥です。」

ガチャ、と受話器を取り 営業か受注センターかな、と思いながらそう告げる。

「…っあ、…ぁ、トリ…」

「…吉野?」

それは予期せぬ相手でもあり何やら様子がおかしいことにたいしての疑問形であった。

おかしい。まだネームの締め切りはまだまだだから 吉野の場合未だに取り組んでないだろうからネームで悩んでいるための相談、でもなさそうだし。

一体なんだ。

「っ…トリ、…願、っすけて…!」

「吉野!?」

電話口の声は吐息が乱れ言葉もまともに紡げない状態であった。

担当でもあるが恋人、なためその確実な異変につい言葉を荒げてしまう。


「…ぁ、トリ、も…やばい…!」


プツリ

タイミングが良いのか悪いのか、そこで電話は途切れてしまった。


ツーツーと虚しい機械音がなる受話器を何か考え込んでから置くと パソコンを閉じコートを羽織り上司である高野に「吉川千春と打ち合わせに行ってきます」と言い急ぎ足で編集部を後にした。

────

吉野の家に着くと 俺は無事を確認するため一応インターホンを鳴らし隔てるドアをドンドンと叩き「吉野!」と叫んでみる。
が 応答はない。

「くそっ…」

ポケットから吉野の家の合鍵を取りだしガチャガチャとドアを開ける。

「吉野!」

バンッと威勢の良いドアの音と同時に聞こえたであろう声は俺の耳をこだます。

すると。

そこには吉野が寝転がっていた。


いつもとは違う様子で。

「…吉野?」

赤く紅潮した頬にとろん、とした目。はふはふ、と荒い息を立て上目遣いな目。そして極めつけが 乱れた服。

これは まさか


「…お前、何か食ったか飲んだだろ」


「っ、あ、ファン、の子がくれた、クッキー、たべ、っ、たら!熱く、なってっ…」


この野郎。

馬鹿かこいつは。

あ 馬鹿か。

「…千秋」


俺は名前でやつを呼ぶといった。

「お前が、悪いんだからな」

据え膳食わぬが男の恥。俺も我慢がならなくなり そう言うとネクタイをシュッと外した。

─────


「は、はっ、ぁ…トリ…」

「名前」

「あっ、芳雪ぃっ…」

じゅぽじゅぽと 千秋のモノを口から出し入れすると千秋から甘ったるい声が出る。

はあはあ、と限界が近いのか千秋の息が上がっていく。更に追い詰めるために千秋の先端を喉にゴツゴツと当てる。
苦しいと言えば苦しいが千秋のはそんなに大きくないからry


「はっ…はっ、トリ、やば、…でるっ…」

千秋はそう言うと俺の頭を ぐっ、と抑え俺の口内に白濁を勢いよく出した。


「っぁあ…!!…ぁ、」

びくびくと痙攣し余韻に浸かる千秋を気遣う余裕もなく俺は口内の白濁を飲み込むと 千秋のそこから口を離し代わりに俺自身の指をくわえ唾液をつけると千秋の蕾に宛がう。

同時にぐっと指を中に押し込むと「っあ、」と苦しそうな声が聞こえる。気遣いたいのはやまやまだが俺にも余裕がないため感じさせる、というより中を押し広げるのが目的と言わんばかりの動きで千秋の中を広げていく。

が、千秋の中は狭く一向に広がらない。このままぶちこみたいのはやまやまだが千秋に体の負担をかけるのもいかんせん納得できない。

すると千秋が焦れったくなったのか口を開いた。

「っあ、芳雪、も…いいから、早く…」

欲しい、と無意識なのか腰を揺らし紅潮したその顔で俺を誘う。

ぷちん。

その瞬間、俺の何かが切れた気がした。

「千秋っ…!!」

ファスナーを開け性急に自身を出すと千秋のそこに宛がったのと同時に中へ押し込んだ。

「ふぁああああっ…!!」

千秋は待ちびれていたその快感に体をしならせ千秋自身から本日二度目の白濁をだした。

「…ぁ、…あ」

びくびくと体を震わせる千秋を無視し俺は腰を進める。

「あ、ぁあ!!トリ、まってっ…まだ」

「うるさい」

ガンガンと腰を進める俺に待ったをかけてきた千秋を払い手加減などせず早いスピードで律動を繰り返す。

「あっ…ぁあっ…!!」

余韻から抜け出したのか千秋は段々と甘い声を出していく。

そのうちに律動は抜き差しに変わっていった。

「っひぁあ、…あっ」

前立腺をガンガンと擦ってやるとそれまで以上に高い声を出す。
千秋も自分から腰を動かし始め深さは増していく。

ぐちゅぐちゅ、と卑猥な音が辺りを満たす。

「ぁっ…トリ、も…だめっ」

「っ俺も」

余裕がなかったこの時の俺には千秋がすでに俺のことを名前よびせずにトリ、と呼んでいることには気付かなかった。

限界が近い千秋を先にイかせるために前立腺をガンガンと擦り千秋自身をぎゅっと少し痛いくらいに強く握る。

「っぁ、ぁああああああ…!!」

びゅびゅっ、と本日三度目の白濁をだした千秋は ぐったりと体から力を吐き出した。

「おい、俺はまだイってないんだが」

そう言うとぐったりとしている千秋の腰をつかみ自らのもとに寄せる。


「っは、…ぁ、トリ、も…むり…」

「まだまだだろ」

ぐっと千秋の腰を持ち直すと律動を開始する。

「ぁあああああ!!…も、むりぃっ…」

「もう少しだから」

ガンガンとこれまた前立腺を擦ってやると千秋はぎゅっと俺のを締め付ける。

「っ…千秋」


びゅっ…

ぱたぱたと千秋の中に白濁を吐き出すと俺は条件反射で体を震わせる。
しばらくし完全にぐったりとした千秋の中から萎えた自身を取り出すと はぁ、と息をつく

千秋を見つめていると千秋は肩で息をし 額には汗で髪が張り付いている。

そんな千秋の頭を お疲れさま、的な意味で撫でているとどこからか声がした。

「おい!!トリ!いるか!?吉川先生の体調は大丈夫か!?」


───高野さんの声がした。
しかも打ち合わせ、といったはずなのになぜか高野さんには体調不良とばれていた。いや実際は体調不良なんかではなくただのry
そうだった ここは玄関だった。
しかも余裕がなかったため鍵は…

「?おい、入るぞ」


「た、たかのさっ…」

後始末もしていないこの状況をみられたりでもしたら俺は…!!

ガチャ












「…」

「…違うんです高野さんこれは…」

なんとか状況を取り繕う、と誤魔化そうとしたが遅かった。


「…邪魔したな」

ガチャンとドアが閉まると静寂が再びやって来る。

「…」

「…トリ?どうかした?」

ぐったりとしていたせいで高野さんが来たことに気づかなかったのか 体を起こし千秋が訪ねてくる。

「…なんでもない」

ちきしょう、こうなったらヤケだ


「千秋、」

「なに?」

「もう一回、しよう」

「やだ。」

千秋は即答した。

「もう、腰いたい、」

「…まだ、熱さ残ってないのか?」

「熱さ?…あ、そういやぬけてる」

きょとんとした顔で答えたと思ったら千秋は笑いだした

「にしてもさっきの熱さなんだったろうなー!!飢えてたのかな俺ー」

先程の誘っていた甘美な顔をしていたやつと同一とは思えないほどの下世話な言葉を口にする。

なんだか腹立ったからネタあかしをしてやることにした。

「…媚薬」

「は?」



「お前がさっき食ったクッキーのなかに媚薬がしこまれてたんだよ」









「…え、えええええ」

千秋は大層大袈裟に驚くとあり得ねー、と漏らす。

「ふ、ふぁんの子がそんな…」

「大方、ファンを装ったアンチの仕業だろ。…まったく仕分け係のアルバイトはなにやってんだ」

はあ、と溜め息をつき千秋をみると そんなー、という顔をしている。

「…なあ、千秋、」

特別低い声を出し千秋に近寄る。

「!、な、なに…」

「もう一回、…いいよな?」

ふう、と千秋の耳に息を吹き掛けてやるとびくりと反応する。


「…メシ、1週間分な」

たかがもう一回のセック/スにメシ1週間分とは多いな、と苦笑しながら俺と千秋は体を倒していった。




_______________

な ながかった…!!
初のトリチア。結構まともにできた、かな?
オチは考えてませんでした。

閲覧せんきゅーです!!
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