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□私の中の私
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※モザイクロール/DECO*27feat GUMI
※知恵袋も参考に、解釈しました



「〜〜〜〜〜〜〜」

君が放った言葉。

「ありがとう。私も、」

『なんでそんなこと言うの…』
対照的なことを思う私の中の二つの私。

気づけば私と君はいつも一緒にいる。
『もう彼のこと、好きじゃないって分かってるでしょ?』
そう言って、まるで心の中を見透かしたかのように嘲笑う。
でも、私は好きなのだ。どうしようもなく、彼が。

『(笑)』
また、嘲笑われた。
私はそれでも構わない。彼が私を束縛することも愛だと思っているから。
『胸の奥底で思ってるわけじゃないくせに』
そんなこと分からない。だけど、例え胸の奥底から思っていなくても、今は彼が私を好きだと感じていたいのだ。

『あいつはお前の体目的なんだ。終わったら絶対に捨てられる』
まだ、彼を信用していないのだろうか。
『ねえ。顔色を伺って、傷ついて、それでも縛り付けられて…辛くないの?』
さっき言ったでしょ。縛り付けることは彼の愛情表現だと。
『……そっか。じゃああたしはもうお前に殺されるのも同然の存在なんだね』
胸がすーっとした。
泣いている。私の心が、泣いている。もう一つの私を嘲笑っていたものなのにどうしてこうも苦しいのだろう。

気づけば私も泣いていた。溢れる涙が止まらない。
『自分のことくらい大切にしてよ。愛してよ』
「……ごめん」
私は小さく呟いた。
『気づくの遅いって…』
自分の愚かさにまた、悲しくなった。

そして、今更ながら彼女が私を嘲笑っていたことは私の本心であることも知った。
そりゃ当たり前のことかもしれない。私は、私というただ一つの存在であるはずだから。

彼に別れを告げにいこうと思う、ともう一人の私に伝えた。
『そっか』
「…うん、ありがとう」
『いや別にいいよ、私とあんたは同じだから』
「まあね」
『じゃあ私の役目は終わりかー…』

そう言って彼女はさよならも言わず、私の返事も聞かず心の中に入って消えた。



でも、不思議なことにその別れは決して寂しいものではなかった。

もう一人の私はいつだってそこにいるから。

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