青の祓魔師

□眠いから。
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 そんな事を考えていると。

「スー・・スー・・・・・」

「えぇ!?」

「ん〜・・・むにゃむにゃ」



 まさかの抱きついてそのまま爆睡しやがったこの馬鹿兄!
 
 寝るならそのまま布団で寝てれば良かったのなんでわざわざこっち来る必要があったんだよ兄さん。


「はぁ、仕方ないな。まったく、この兄は」


 しょうがないので、僕は兄さんを落とさないように抱えると、ゆっくりベッドに下ろした。

 
 兄の気持ちよさそうな寝顔を確認すると、僕はゆっくりベッドに腰掛け、兄の頭を少しだけ撫でた。


「・・・おやすみ」

 そういって、立ち上がると。



―グイッ

「え」


「ゆき、お」


 さっきまで寝ていたはずの兄が、急に目を開けて僕の袖を掴んだ。

 しまった、起こさないようにと、音を出さないように気をつけたはずなんだけどな。



「・・・・・・・ごめんね、起こしちゃったかな」

「ゆ、きお・・・俺」

「眠いのに、何でムリして歩いてきたのさ。まったく。運ぶほうの身にもなってね」

「ごめん・・・」

「ん、じゃあ僕は仕事に戻るから。おやすみ」


 改めてそう声をかけて立ち上がろうとするが。

「・・・・兄さん?」


 兄さんは、さっきから僕の袖を掴んだまま、離してくれない。

 これは困ったな。



「あの、袖、離してくれないと僕立てないんだけど」

「・・・仕事、そんなに大事か」


 いきなりそんなことを言うので、僕は目を見張った。


「どうしたのさ急に。・・・・まぁ、明後日までには仕上げないといけない資料だしね。大事といえば大事かな。期限守らないと、フェレス卿がうるさいしね」


「・・・・俺より、も?」



 えっと・・・・驚いたというかまず何より言わせてくれ。
 
 一体何なんだこの萌え生物は。



 すがるような目でそう聞く兄さんは、とても可愛くて。
 思わず抱きしめたくなる衝動に・・っておっといけない今はダメだろ抑えろ奥村雪男!


「なぁ・・・雪男にとって、仕事は俺より大事なものなのか?」

 兄さんはそういって、さらに僕の袖を掴む力を強めた。


 兄さんの萌え攻撃に倒れそうになる。いやていうかホント今日は何、兄さんなんでこんな甘えん坊な感じなの!?
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