青の祓魔師
□眠いから。
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今、深夜1時をまわったぐらいだろうか。
僕は、任務を終えて帰ってくるや否や、直ぐに部屋のパソコンにかじりつくようにしてまた次の仕事に取り掛かっていた。
それから何度かコーヒーを飲んだり食事を取ったりしつつ、かれこれ4時間以上。僕はずっと机におとなしく座って、少しずつ仕事を行ってきたわけです、が。
「・・・・・・・・」
「・・・・」
「・・・・・」
「・・・・」
「・・・・兄さん?」
「んー?」
「さっきから、何で僕のことジロジロ見てるの?」
「いや、別に・・・」
僕が帰ってくると同時に「眠いから寝る」といってベッドに潜りこんでいた兄さん。
しかし、あれからかなりの時間が経っていたが、なんやかんやで眠い眠いと言いつつ、ちゃっかりまだ起きている。
眠いなら、早く寝れば良いのに。
ていうか、まず早く眠れとかそういう問題じゃなくてさ。
「・・・・あの、さ兄さんホントさっきから視線が痛いんだけど」
「気のせいじゃね?」
「じゃあ何で今僕と兄さんの目がピッタリ合っているのか詳しく教えてもらおうか」
そう。さっきから僕が仕事に集中できない理由。それは、
さっきからずっと兄が僕のほうをじっと視ているからだ。
しかし、ハッキリそう指摘しても、兄はとろん、とした眠たそうな目を逸らそうともせずにただ僕を視ている。
「眠いなら寝てていいってば」
「うん・・・」
「もしかして、僕の机の電気が邪魔で寝れないの?」
「ううん・・・」
「お腹すいてるなら、お菓子そこの戸棚にあるよ」
「うん・・・」
「ゴリゴリ君なら冷蔵庫で冷えてるよ」
「うん・・・」
「お風呂は入ったの?」
「うん・・・」
「まだ眠くないんなら起きてていいよ。どうせ明日は休みでしょ」
「うん・・・」
「具合悪いなら薬貰ってくるけど」
「ううん・・・」
さっきから何個か質問をするも、兄から返って来る返事は『うん』か『ううん』のどちらかだけ。しかも力のないような。