拝啓、大嫌いな『仲間』たち

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『という幼なじみを持ってしまった場合はどうすればいいでしょうか』
「そのまま突っ走っちゃえばいいと思うよん」
「むしろ2人で極めればいいと思うわ」

あんたたちに聞いた俺が馬鹿だった。ああそうさ、俺はどうかしていたんだ。



貞治のまさかの発言にまだ混乱していた俺は、あろうことかこの2人に相談してしまった。完全な人選ミスだ。いや、誰に話しても良いアドバイスはもらえなかっただろうが。(ジャッカルに言うという選択肢はなかった。あいつには荷が勝ちすぎるだろう)
この先輩たちにこんな話をするなど犬に特上の肉を与えるのと同じだ。案の定食いついてきた。

「それでそれでー?その後どうなった?二人っきりになった?どっちかの家にお泊まりデートした?うへへへへ的なことした?」
『していませんする気もありませんスルメを持ったまま近づかないでください酒飲みですかあなたは』
「恥ずかしがらなくていいのよ。別に私たちは偏見なんて持っていないわ」
『ええ偏見どころかむしろ興味津々でしょうねですが俺は恥ずかしがっているわけでも何でもないのでメモ帳を構えたりしないでください』

ノンブレスでよく言い切った、俺。自分で自分を誉めてやりたい。

「えー、言ってくんないのー蓮二ちゃーん。こないだあーんなこととかした仲なのにぃー」
『明らかに嘘だとわかることを言わないでください。先輩と顔を合わせたのはこれで3回目の筈ですが?』
「ふっ……男女に時間は関係ないのさ」
『そうですか』

こんなに女子に対して苛ついたのは初めてだ。男ならば殴っているところである。

とりあえず今日はとっとと帰ろう。案の定この分だと当分はからかわれ続けるだろうが、今日は無理だ。これ以上は堪えられん。

「そういえば伊代ちゃん。もうすぐオリエンテーリングじゃない?」
「おーうそういえばそうだった。とゆーわけでれんれん頼むよん」

れんれんって何だ、れんれんって。俺の渾名か?何てセンスの悪い、いやいや問題はそこではない。

『あの、頼むとは?』

オリエンテーリングがあるのは知っているが、何をやるかはまだ知らされていない。これについてはジャッカルとも話したが結局わからず仕舞いだった。
だが、先輩たちが「頼む」と言うのはどういうことだ。先輩たち絡みで何かあるのか?……あるのか。

「れんれんが他の一年生とどっこんばっこんびびびびびーってやるの。」
『お願いですから日本語で話してください』
「ふふふ、行けばわかるから心配しないで。当日までの楽しみにしておくといいわ」

不安しかありません


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