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□さん
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『・・・・・・・・・』
  暗い、暗い部屋。色々なものが周囲にたくさんあるように思うけれども、はっきりとは見えません。暗いし。
  とりあえずは現状確認ですね。ちょっと気絶してたみたいですし。
  んー、・・・・まあ痛いですね。軽い全身打撲と、擦り傷・切り傷がちょいちょい。あれ、ろっ骨折れてるかも。ま、いいか。
  ところで、ここどこでしたっけ?えーと・・・・・・・・・・・・・あ、用具倉庫でしたね。教室でぼっこぼこにされた後にここに放りこまれたんですよねー。で、閉じ込められたと。
  別に閉じ込められるのは慣れてるからいいんです・・・・いいんだろうか。
  それにしてもお腹すきましたねー。いつまでもここ開く気配なんかないし、扉をぶっこわして出ていいですかね?
 『曲弦糸、曲弦糸・・・・・・・あー家に置いてきちゃったなあ・・・。双兄の『自殺志願』パクってくればよかった』
  あーあーあーあー、イライラしてきた。とてつもなくイラついてきましたよ。そもそも双兄が『赤』と結託してボクを中学校なんかに通わせるからボクはこんな目にあったんですよ。諸悪の根源はあの2人です。何もかもあの2人が悪いんですよ。”呼吸”したい”呼吸”したい”呼吸”したい”呼吸”したい”呼吸”したい殺殺殺殺殺――――――――
 〈チャチャチャチャラララ、チャッチャ、パフッ〉(笑●のテーマ)
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・毒気を抜かれるってまさにこのことですね。ボク、身をもって体験しましたよ。
 〈ッチャチャラチャラララ、ッチャチャラチャラララチャチャチャッチャ〜、チャララ、パフッ〉
   ―――着信  日吉若 ―――
  ・・・ボク何で若の着信設定をこれにしたんだろう。
 『(ピッ)・・・・・・・・・・・・もしもーし』
 <お前どこにいるんだ?>
 『用具倉庫、だと思いますよ。閉じ込められてるからよくわかりませんけど、ここに連れられてきた時の記憶が正しければ』
 <・・・・・迎えに行くから、頼むからキレるなよ>
  ぶつっ。ツーツーツー。
 『・・・・さすが若』
  ボクがキレかけてたってよくわかりましたね。



 「大人しくボコボコにされて閉じ込められるやつがあるか、アホ」
 『他人を心配できるような優しい子に育ってくれてボクは嬉しいですy・・・いたから頭を殴らないで下さい』
 「自業自得だ」
  暴力的なのは少し思うところがありますが、まあしょうがないでしょう。なにしろこのボクとずっと一緒にいたんですから
 『ところで、助けないと言っていたくせに、どういう風の吹き回しですか?』
  というと、若はものすごく呆れた顔でボクを見てきました。
 「いいか、朱識(バカ)」
 『副音声でものすごく失礼な単語が聞こえたんですけど』
 「気のせいだ。とにかく、お前は俺がどんな人間として見てるんだ?」
 『傍若無人な冷徹人間』
 「奈落へ落ちて地獄の炎で焼かれてしまえ」
 『酷いですよ。そんな言葉を人に向かって言うなんて』
 「自分が言ったことはノーカンなのかよ」
  ボクは言ってみろと言われたから言っただけで、何も悪くなんてありませんよ。
 「あー、もう、俺が言いたいのはだな。助けないのはあくまで人目につく所だけであって、今回のようなときは助けてやるってことだ」
 『わあー、若くんやっさしー(棒読み)』
 「双識さん呼ぶぞ」
 『あ、ごめんなさい』
  あんなうっとうしい人、絶対に呼ばないでください。・・・・・・なんかボク、最近すっごく口が悪くなってません?


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