一万打

□瑞嶋様
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「ああー!!!!もうんわかんねぇ!!!!」


「まぁまぁ奥村くん、落ち着き、ゆっくり考えたらわかるから、な?」



頭を掻き回して不機嫌を露にする燐と、それを宥める志摩。



今日は志摩の実家に燐が泊まりに来ている。
冬休みだということで、一泊だけだと雪男に頼み込み、燐は一人でやってきた。
本来ならば志摩と会話を楽しんだりとまったりした時間を楽しめるはずなのだが。



「雪男のやつ、まじ許さねぇ…!」


「なんちゅーか、さすが奥村先生ゆーかんじやわ」



なんと雪男は外泊の条件として、燐に課題プリントを与えたのだ。せっかく遊びにきたというのにこれではあまりに気の毒で。
そういうわけで、志摩はしばらくその課題を手伝っていたのだが、燐の集中力が切れてしまった。



「ちょっと休憩」


「ちょ、奥村くん!いま寝たら朝まで寝てまうで!?」



机に突っ伏してしまった燐を揺さぶるけれど、なかなか体が起きることはなく。



「はぁ…しょーないなぁ…」



本当は寝てほしくはない。
実家に遊びに来て、自室で二人きりなのだから、志摩はもちろん邪な気持ちを抱えている。
それでも、大嫌いな勉強をここまでがんばった燐を無理矢理起こして情事に引きずり込むのも酷な話で。
それで、どうせ寝てしまうのならば、風邪を引かないように毛布を持ってこよう、そう思って立ち上がったが、足が前に進まない。



「奥村くん?」



足元をみれば、燐が少しだけこちらに目線を向けながら、足を掴んでいる。



「どこ、いくんだよ」


「え?や、寒くなったら困るさかい、毛布を…」


「んなもんいらねーよ、とりあえず座れ」



燐に言われるがままもう一度腰をおろす。



「志摩、寒い」


「え?やから、っ」



そう言うなり、燐は志摩の首に腕を巻き付け抱きついた。
普段ではありえない行動に志摩はたじろぐ。



「ちょぉぉぉ!?な、何?」


「んだよ…わりーか……」



志摩があまりに驚くものだから、燐は少し拗ねたように力を緩める。



「や、全然そんなんちゃうよ」



そういって志摩が抱き返せば、再び燐は志摩を抱き締める力を強めた。それどころか小動物のようにすりすりと首筋を擦り、おまけに舌を這わせてくる。



「あ……?」


「誘ったんは、奥村くんやで?」



気付いたときには、志摩は燐を床に押し倒していた。
溺愛している恋人にそんなことをされて落ち着いていられるほうがどうかしている。



「ちょ、ぅんっ…、」



頬を両手で押さえ、のし掛かるような状態で口付けた。
逃げ場のない燐はただただもがき喘ぐ。



「ん、ふぁ…、ん、ぅん…っぷは、」


「何や、今日は積極的やなぁ」



そう呟いて、再び唇に吸い付く。
志摩の言う通りで、いつも逃げてばかりの舌は、いまはもっととせがむように志摩の口内まで入り込んでくる。
飲み込みきれない二人の唾液が口の端から零れて一層嫌らしくみえる。



「俺とちゅーすんの、そない気持ちよかったん?」



唇を解放し、そう言いながら既に反応を示している中心をズボンの上からゆるりと撫でれば、燐は小さく息を飲んだ。



「し、志摩、もっと、暖かく、しろ、よ…っ」



顔を朱色に染めてそう吐き捨てる燐は志摩の目にはひどく淫猥に写り、思わず喉が鳴る。



「ええよ。奥村くんの好きなよーにしてやるわ」



そう囁いて耳を甘噛みし、燐が本気で泣きを入れるまでその躯を貪った。











end.





―――――――――――――――
本番前で終了!!!!
裏がぬるすぎる…すみません…

普段なら志摩が寒い寒いいって甘えるが、その逆パターンということで!!
駄作ですが瑞嶋様のみお持ち帰り可能です!
リクエストありがとうございました!

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