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02/16(Thu) 20:20
ちょっと待ってよ!お狐様!〜昨日の殺し屋、今日の嫁!?〜[参]
節制ちゃん

狐小説、3レス目!

いったい何処まで続くかな?(笑)

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02/16(Thu) 20:38
節制ちゃん

―――――――――

…一方その頃、蓮香さんはというと…。



「サッラダ巻きっ!サッラダ巻きっ!うへへへー、サラダ巻きは美味じゃのぉー!全部独り占めとか夢のようじゃわい!」

壁一枚向こうの事など気にもせず、山のように積まれたサラダ巻きにご満悦である。



―――――――――

「さぁ!地獄を乗り切った二人にはご褒美の美味しい具達が待ってますよー!」

彼女は、とっても嬉しそうに俺達の分の具材を小鉢に取り分けてくれている。

しかし、気付いてくれ愛さん!
俺達が求めているものは違うものなんだ!!

しかし、茨子から『そんな念を送っても、らぶりんは気付かないよ』的な視線を受けたことにより、俺は項垂れる。

「さぁ、二人共。どうぞ!」



いらねぇよ!!?



………なんて言えたら、なんと楽なことでしょう………。
俺には、笑顔の女の人…じゃない、動物を泣かす趣味はありません。
しかし、俺はNO!と言えない日本人では無いです。
嘘じゃないよ…?

なんて、くだらない考えもそこそこに、俺は差し出された小鉢を笑顔で受け取る。
何も考えずに、ただひたすらに心を無にして、そのどす黒い何かに浸かった肉団子を一口。

パクリ。

「どうです!?美味しいでしょう!?うま辛いでしょう!!?」



口が麻痺して味なんてわかるか!?寧ろ食感も無いわ!?アホ!!?



………なんて言えたら、どんなに楽なことでしょう………。

って、さっきも考えましたねコレ…アハハ。
しかし、俺は笑顔で頷くんですよこれが。
人って、思ってもいないことやりがちですよね。
これが、人間の長所であり短所だと思います。

「よかったぁ、喜んで貰えて!ささ、どんどん食べてください!」

…食べる事が、こんなに辛いなんて思ったのは、これが初めてかもしれない。

そう考えると、お相撲さんってすごいよね…修行だって言って、吐くほどの量を毎日食ってるんだから。
そんな事を思いながら、必死に自我を保ちながら、隣にいる茨子を見る。





彼女の目は、死んでいた。





俺も、きっと、死んでるんだろうなぁ………アハハハハハ!


そう…一笑い、声を上げたのを最後に、俺は考えるのを止めた。

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02/16(Thu) 20:41
節制ちゃん

「いやぁー、サラダ巻きは美味かったのぅ!これだけサラダ巻きを食ったのは初めてじゃー、満足満足DJ満………はぁ、流石に喉が渇いた………一人でサラダ巻き50箱を茶も無しに食うのは、いくらなんでも厳しいものがあったのー………こんなことなら、縁も引きずり込んでおくんだったわい」

そう言って、蓮香は重いお腹を擦りながら立ち上がり、のっそりと隣の部屋に続くドアの前に立つ。
すると、何とも言い表せない嫌な予感が蓮香の頭を通り過ぎた。

「………………なんじゃ、今の嫌な感じは?」

隣の部屋には、旦那の縁、妹の茨子、それと人畜無害そうな狸だけしかいないはず。
それが、どう嫌な予感に結び付こうか。

「…気のせいじゃな、きっと」

蓮香は自らの予感に苦笑して、首を左右に小さく二、三度振り、嫌な予感を振り払う。
そして、縁に温かいお茶でも淹れて貰おうと考えて、ドアノブに手を掛けた。

「縁ー、緑茶が飲みたいぞよー、淹れて………ゴホッ、ゴホッ!…なんじゃ!?この煙は!?火事か!?」

扉を開け放った瞬間、彼女は謎の煙に襲われた。
それの刺激に噎せる蓮香は咄嗟に服の裾で鼻と口を覆うが、それでも襲いかかる煙の刺激に目を潤ませる。
「これは…ゴホッ、火事じゃない…ゴホッ、ゴホッ…それにしても何故に煙が辛いのじゃ!?…ゲホッ!…喉と鼻と目が痛いっ…!」
「九狐様ー!大変です!!!」

苦しむ彼女の前に現れたのは、狸の愛だった。
愛は、涙ながらに蓮香に声をかける。

「およ!…ゲホッ、狸か!…一体これは何事じゃ!ゲホッ、ゲホッ!説明せい!」
「そ、それが…アレッ…!」

震える指先が指す方向を追って、顔を向けた蓮香の目に飛び込んできたのは凄惨な光景…。
蓮香は、驚きと恐怖の入り交じる叫び声を上げた。



「ゆっ、縁ー!?」


彼女の目に飛び込んだのは………。

テーブルに置かれた土鍋に顔を突っ込んで動かぬ縁と、虚ろな目で黒い何かを一心不乱に食べ続ける茨子の姿だった………。

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02/16(Thu) 21:00
第五話・閑話『夏だ!狸だ!女子会だ!』
節制ちゃん

「はぁ…ボクはなんて事をしてしまったんでしょう…」
「まぁまぁ、そんなに落ち込まなくても!ほぉら見て、らぶりん!アタイは元気だし!」
「…でも…八尾さんが…」

そう言って、愛は『祈常市立総合病院』を見上げる。
あの地獄鍋の一件で、縁は病院に緊急搬送されて…現在入院中なのである。

何でも、熱中症と食中毒のダブルパンチで、あと一歩処置が遅れていたら死んでいたとか、いないとか…。

「…はぁー…鍋の事になるとすぐに熱くなってしまうボクの悪い癖が出てしまいました…あの時、辛味噌なんて入れなければ八尾さんは…うううっ」
「いや、らぶりん…?…そこじゃない、そこじゃないと思うんだよねー…もっと根本的な」

そこまで言って、茨子は言葉を切った。
これ以上言ってしまったら…彼女の事だ、更に落ち込んで何をしでかすか分からないと思ったからだ。
なので茨子は、笑って誤魔化し話題を変える。

「そ、そう言えばさ!狸族の計画がなんちゃらかんちゃらっての…アレ、どうなったわけ?」

それを聞くと、愛は悲しげな顔で茨子の方に顔を向ける。

「あぁ…その話なんだけど…」

一応、隙を見て蓮香に話を上げたところ…包丁の裏で頭を叩かれ『時と場合を考えろ!』と叱られてしまったとか。

「…旦那様の八尾さんに、あんな事をしてしまった狸の頼みなんて聞いてくれませんよね…常識的に考えて…はぁ」
「いやいやいや…らぶりん、常識的に考えれば理由は分かるハズだよ…?…はぁ、もういいや」

止めておこう、と茨子は思った。
昔から、愛は天然というか…少々ズレた所があるので、間接的なアプローチでは無意味だと思い出したからだ。
なので、彼女は路線変更をすることにした。
ポケットからはみ出る程のストラップのついた携帯電話を取り出し、電話をかける。

「もっしもーし!…あ、ごめん…寝てた?…あ、そう?…いやー、実は今から………あ、そう?大丈夫?…うん、うん…オッケー!じゃ、また後でー!………よしっ」

電話を終えた茨子は、悲しげに病院を見上げる友人の肩を叩いた。

「お嬢ちゃーん…ちょいと面ぁ貸してもらおか?」
「…え?」

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02/17(Fri) 09:53
節制ちゃん

―二人は、繁華街へ移動した―

「はぁ…い、茨子ちゃーん!…いったい、はぁ、どこ行くのぉー!」
「いいとこーいいとこー、いいとぉーこぉーろぉー!」

愛の問い掛けなぞ耳にも入れず、彼女の手を引き繁華街を歌いながら闊歩する茨子。
やがて、噴水のある広場にたどり着くと、周囲をキョロキョロと見回す。

「あれー?おっかしいなぁ…確かにここで待ち合わせだったはずなんだけど…もしかして早く来すぎたかな?」
「ねぇー…ボクの話を聞いてよー、茨子ちゃん。さっきから一体どういう事…!?」

突然、愛は何者かにお尻を触られた上に、耳に息を吹き掛けられた。
驚いた彼女は、悲鳴と共に振り返り全力で平手打ちを放つ。
犯人に報復する為だ。

「きゃあああ!痴漢変態女の敵死ねぇええ!!!…って、あれ?」

しかし、彼女の思惑外れて平手打ちは空を斬り、勢い余って隣の茨子の背中に強烈な平手打ちが直撃した。

「いっ…!?…たぁああああっ!?」

突然の衝撃に、茨子は奇声を発して転げ回る。
中身はどうあれ、容姿は一等美人の彼女がそんな事を白昼堂々と行えば、注目の度合いは言うまでもない。

「わわっ!?す、すいません!皆さん、何でもないんですー!」
「ぎにゃあああ!?背中が、背中が焼けるぅうう!?」

必死に叫んで取り巻きを追い払おうとする狸と、今尚転がり叫ぶ狐。

そんな二匹に、救いの手が差し伸べられた。

「ほぅ…楽しそうだな、お前ら…」

小さく、静かなはずの声。
しかし、それが周囲に響き渡る。
それと同時に、先程まで面白半分で見物していた取り巻き達は、そそくさと姿を消していく。

「あっ、あなたは!?」
「…いやいや、悪かったな…先程は余りにも触り心地が良さそうで、つい魔が差した。こんなことになるなら止めておけば良かった」
「およよ!遂に来たか!!!」

その声に、転げ回る茨子は動きを止めて立ち上がった。

そう、現れたのは

『祈常の悪魔』

根子月 良、その人である。

「ふっ…待たせたな、黒狐…黒い服が埃まみれだぞ」
「わぉ!ホントだ!…もうっ、誰だ!こんなことしたの!」
「…茨子ちゃん…」

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