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10/19(Wed) 19:14
節制ちゃん

「んー…まぁ、蓮香がそう思うなら…俺としては別に否定する理由は無いというか…」

まぁ、食費が増えそうだなー…とかはあるけど、そこら辺は何とかなるだろう。
すると、蓮香は嬉しそうに笑って言った。

「ありがとうじゃ、旦那様」
「旦那!?」

旦那、という言葉に反応して飛び起きるは茨子。

「お姉ちゃん、このイケメンと結婚したの!?」
「あぁ、そういえば紹介がまだじゃったの。旦那の縁じゃ」
「あぁ、どうも初めまして。八尾 縁です」

紹介されたので、深々と頭を下げた。

「いやー…これは失礼しました…蓮香の妹、茨子です。はい」




暫しの沈黙。




「イケメン兄、ゲェェェェェトッ!!ありがとう、お姉ちゃん!」
「むぐっ…」

そして、目にも止まらぬ速度で飛び付かれて、下げていた頭を抱えられた俺。
その、圧倒的ボリュームの胸のせいで呼吸が出来ない…。
あ、でも、今の俺…すごく幸せな状況じゃない?
すると、背後から恐ろしい殺気が…。

「………ぬ」
「ぬ?」

バチバチと何かが弾ける音がするが、今の俺には何も見えない。
つまり、回避不能。

「浮気は許さぬー!!」
「「ぎゃああああああああ!!?」」

天を貫く雷が、俺と茨子に直撃した。

…うん、浮気は、ダメ、ゼッタイ。



こうして、俺にまた一人家族が増えた。
明日からまた忙しくなりそうだ…。











ちなみに、雷のせいで再び壊れた家を三人で直したのは言うまでもない…。



第二話・完

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10/24(Mon) 07:43
第二話・閑話『黒狐のコック長』
節制ちゃん

蓮香を殺しにやって来た、彼女の妹。
八尾黒狐の茨子が俺の家に住むことになってから数日が過ぎ、とある休日………。

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10/24(Mon) 07:46
節制ちゃん

「…ぐぅ…」

俺は、連日の疲れを取るために惰眠を貪っているところだ。
正直、起きてはいるのだが…気持ちだけ眠っている。
こうしていればいずれ再び睡魔がやって来て、俺を深い眠りへと………。



ふにゅん。



………ふにゅん?



と、思っていたが…やって来たのは謎の感触だった。
ふむ…柔らかい。
俺の顔の目前にある、謎の柔らか物質の正体を確かめようと目を開こうとした瞬間。

「んふふー…そんなにアタイの胸が気に入ったコン?」

聞き覚えのある声と共に、思い切り抱き締められた。
俺の顔は、再びその柔らか物質に包まれる。

「むぐっ!?」
「んもぅ、正直なイケメンだなー…よし!アタイの胸の感触を好きなだけ味わえっ!!」

声の主はそんなこといっているが…。
今の俺は、そんな感触より酸素が欲しい。

「く…くるしっ…」
「ん?何?高ぶってきたから次の段階に移ろうって?キャー!もう、そこまで言うなら」

人の気も知らず、勝手に盛り上がっている声の主に呆れつつも抵抗を試みる。
…早く、酸素…しっ、死ぬ…。

「よし!ちょっと恥ずかしいけどアタイの初」
「何をしてる茨子」

途端、周囲の空気が一瞬で凍り付いた。
新たなる声の登場によって。
そのお陰で、強く抱き締められていた俺は解放され、何とか酸素にありつけた。
ふはー…酸素って美味いなー。
なんて、場違いな事を思いつつ起き上がる。

「はわわっ、おっ、お姉ちゃん!?これはほんのジョークで…」
「正座」
「はっ、はぃい!」

顔面蒼白の茨子に対し、目が据わっている蓮香。
例えるなら、蛇に睨まれた蛙的な構図。
あーあ、可哀想に。

「縁、座れ」
「え?」
「す・わ・れ」
「…はい」

何故か俺まで正座させられた。
…俺、殺されかけたんだけど…。

「…仕置きじゃ」

その言葉と共に、目の前に火花が散った。
文字通りに。

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10/24(Mon) 07:48
節制ちゃん

「うふふー、縁ぃー、もっと撫でてたもぉー」
「うん、了解」



現在、浮気の罪で“蓮香と丸一日イチャつきの刑”に処された俺は、命令のままに彼女を膝上に抱え頭を撫でている。

…一方、もう一人の罪人はと言うと。



「くっそぉー…お姉ちゃんめぇー…これ見よがしにイチャつきやがってぇ…」
「おい、コック長。飯はまだか?」
「はっ、はいっ!只今、お作りしておりますっ!」

“丸一日、コック長の刑”に処されていた。
要は…今日の食事は全て茨子が作るということだ。
今も、真新しいキッチンを使い、せかせかと動き回っている。
因みに、茨子が背負わされた刑は他にもあり…言ってしまえば、今日は一日蓮香の下僕ということだ。

「ゆーかーりー?汚いものを見ないで、ワシだけを見るのじゃ!」
「酷いな…まぁ、了解したよ」
「ふぇぇぇんっ!お兄ちゃんまでアタイを虐めるー!!」

お兄ちゃん、という言葉に心揺さぶられながらも、俺は蓮香だけを見つめる。
あー、蓮香は可愛いなぁ………。

「それよりコック長ー。まだ出来ぬのかー?」
「ぐぎぎぎぃ………た、ただいまお持ちしてやりますよっ………」

頭に怒りマークが三つは出ている茨子は、あっという間に料理を食卓に並べた。
メニューは…

スパゲッティ・ミートソース
蒸し鶏とトマトのパスタサラダ
マカロニ入りコンソメスープ

…見事なパスタだらけ。
ただ、どれも見事な出来栄えで、とても美味しそう。

「ほぉ…流石じゃの、コック長」
「ふふんっ、パスタ好きとしてこれくらい当然よっ!」
「それじゃ、仲良く食べようか」



と、いうわけで…。
三人仲良く遅い朝食を頂くことに。



見た目以上に美味いパスタに舌鼓を打ち、デザートの“茨子特製・アイスクリームパスタ”を食べているとき、不意に蓮香が切り出した。

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10/24(Mon) 07:50
節制ちゃん

「そういえば、茨子。狐の里は問題なかったかの?」

その言葉に、未だスパゲッティ・ミートソースを頬張る茨子は、それを飲み込み言葉を返す。

「ん、相変わらず平和で平和で…退屈だったよ、イケメンもいないし」
「ふむ…そうか。ならば、あの狐がしっかりやってくれておるようじゃな」

二、三度頷き、蓮香はチラリと俺を見る。


「食わせろ、と?」
「うむ、よくわかっておるの」
「はい、アーン…」

アイスとパスタを綺麗に絡めて口に運んでやると、とても嬉しそうに食べる。

「バカップルめ………まぁ、そういうわけだから、お姉ちゃんは安心して新婚生活を満喫するといいよ…」
「うむ、そうするとしよう…ふぁ…なんだか眠くなってきたわ」

話を終えると小さく欠伸をして、俺に体重を預けてきた。

「おい、蓮香。行儀が悪いぞ…?」
「ふふ…まぁ…良いではないかー…」
「…蓮香?」
「くぅ…」

彼女は、そのまま俺の胸の中で眠ってしまった。
可愛い奴よのぉ。

「お兄ちゃん」
「…ん?どうした?」
「…すごく真面目な話をしたいんだけど…良いかな?」

蓮香が寝息をたて始めた途端、今までにない真剣な面持ちで話を持ちかけてきた。
俺は無言で頷き、続きを促した。

「お姉ちゃんが一尾になった理由って、お兄ちゃんなの?」
「…まぁ、そうだな」
「そこら辺、詳しく」

あまりにも真剣に聞いてくるものだから、面倒ではあったが、過去にあった蓮香との一件について話してあげた。

「ふーん…ふんふん………成る程。二人はスパゲッティ・ミートソースって訳だ」

話を聴き終えると、真剣な面持ちから一転。
いつもの愛嬌のある笑みを浮かべて頷き、納得した。

「なんでスパゲッティが出てきた」
「うん?超適切な表現だと思うけど?」
「いや、かなり変化球だぞ…?」

そうかなー、なんて小首を傾げつつ山盛りのスパゲッティを豪快に啜る。

「ちなみに、何杯目?」
「ふふふ…六杯目からは覚えていない!」
「いや、そんな胸張って記憶力の無さを誇られても…ね」

そう言って、蓮香を起こさない様に抱えて立ち上がる。

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