メイちゃんの執事

□青山
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無邪気な瞳で、メイ様が聞いてきた。

「・・・」

どうやら、答えるまで目を逸らさないみたいだ。

「・・・ありませんよ」

「えっ、ないの?」

「当たり前でしょう?飛び級で進級して、ストレートでこの学園でお仕えしているんです。前にも言いましたが、女性とお付き合いしている時間なんてボクにはありませんから」

ふぅん、と小さく呟いてメイ様は続けた。

「青山でも分からないことがあるんだね」

意外にもそれは、ボクを挑発するような声音ではなく、ガッカリしたような口調だった。

その意味を考えたけどボクには分からず、メイ様も何も言わなかった。

「メイ様?」

「・・・どんな気持ちなのか、青山に教えて貰いたかったの」

「どんな気持ち・・・?」

「男性は射精する時が気持ち良いって書いてあるし・・・女性もその行為で気持ちよくなるってあるけど、その感覚がよく分からなくて。青山ならモテるだろうし、きっと色々経験してるのかなって・・・」

「確かにモテますけど、それとこれとは別の話だと思いますが」

「・・・だよねぇ」

「ですが」

しょんぼりしたメイ様を見ていたら、このまま分からないで済ますのも悪い気がした。

「?」
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