ショート・ショート・ショート
□3〜夏輝〜
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衣装に着替えて、モモちゃんが到着するのをぼんやりと待っていたら、楽屋の入り口近くに誰かが忘れていったのか無造作に置いてある雑誌に気付いた。
「あ・・・」
手にとって広げると、丁度JADEが載っていた。
夏輝さん、やっぱりカッコイイな。
特集ページが終わると、アンケート結果が掲載されていた。
抱かれたいアーティストは?だって。
夏輝さんは・・・
「2位かぁ」
彼の人気が嬉しいような、妬けちゃうような。
気になって、投票した人のコメントにも目を凝らす。
『あの大きな手で優しく触れて貰ったら、幸せ過ぎる〜』
確かに・・・夏輝さんに触れられてるだけで安心するし、幸せって思うよね。
『顔も良いし、声も良い。程良く筋肉のついたあの腕の中で甘い時間が過ごせそう』
「甘い時間か・・・」
思い出してニヤけそうになっちゃう。
コメントを次々に見ていくと、みんな、夏輝さんのこと、本当に好きなのが伝わってくる。
「『普段は優しい夏輝さんに、一晩中、激しく求められたい』かぁ・・・きゃっ」
ノックも無しに、いきなり楽屋のドアが開き、思わず身構える。
「あ・・・」