ダーリンは芸能人
□翔〜All I Want For Christmas Is You〜
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「久美ちゃん、イブの夜って空いてる?」
翔くんに送って貰う車の中で、不意に翔くんが聞いてきた。
「うん。勿論、空いてるよ」
ハンドルを握る翔くんの横顔に答える。
「良かったぁ。じゃあさ、食事に行かない?良いお店教えて貰ったんだ。折角だから、ドレスアップして来てね」
翔くん、忙しいのにドレスアップして行くようなステキなお店を予約してくれたんだ・・・そう思うと、嬉しくなる。
「わかった。思いっきりオシャレして行くね。楽しみだなぁ」
「・・・あと、さ・・・」
喜ぶ私の顔をチラっと見て、翔くんが言い難そうにしている。
「あの・・・その日って、泊まり大丈夫かな?」
「えっ・・あ・・・」
泊まりってことは・・・あの・・・あれだよね・・・
翔くんを見ると、ちょとだけ顔が赤い。
私だって恥ずかしいけど、やっぱり翔くんと一緒にいたいから・・・
「うん。だいじょぶ・・・かな」
「ありがとう・・・久美ちゃん、楽しみにしててね」
赤い顔のまま、私はコクンと頷いた。