悪ノ物語

□―第四章―
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時は、8年過ぎた。



「レンとは今日でお別れかぁ…」
「寂しくなりますね…」
「行かないでぇぇぇ、レン君んんん…」
「皆様… いままで、本当にありがとうございました。 皆様には、感謝してもしきれません。 いつかまた会ったら、恩返しを…させて下さいね。 では僕はこれで。 あ、その前に…。 皆様に渡すものがあります。」


実は今日、3人に、プレゼントしたい物があった。


「まずは、ピコ様。」
「ん…何かしら?」
「ピコ様には、新品のマイクを差し上げます。」
「まぁ!! ありがとう、ちょうど欲しかったの!!」
「良かった… あ、次はタエ様。」
「何を下さるのですか?」
「タエ様には、コスメセットを。 これを機会に、もっと自分が引き出るようなメイクをしてみてはいかがでしょう?」(実はこれが一番高かった…)
「私なんかに… 良いのですか?」
「はい、お気になさらず、使って下さいね!!」
「あ、ありがとうございます。」
「いえ。 では最後に、グミ様。」
「待ってましたぁ〜♪」
「グミ様には、ロリータ服を。 僕の中から厳選したものを差し上げます。」
「かっわいい〜!! ありがとうね、レン君!!」
「はい!! …では皆様、さようなら。」
「…バイバイ、レン。 辛くなったら、いつでも戻って来なさい!!」
「…さようなら、ではありませんよ。またね、です!!」
「困った事があれば、私に任せなさい!!」
「皆様… 本当に、ありがとうございました!! では、また、会いましょう!!」


だんだんと遠ざかって行く皆様の声…。

僕はこれから、王宮に戻るんだ。
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