魔王のかまぼこ

□第35話
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『がんばれよ男鹿ー』


「おう!」



第35話
邪魔すんな?しませんよ




「ダーーッ!!!」


「あはっ戻りましたね!」


「あぁ、どうやら正常に魔力が流れ出したようだな
これでひと安心という所か・・・」


「うむ・・・」


ベル坊はひとしきりオレと戯れた後
また男鹿の頭に戻ってめちゃくちゃはしゃいでます


「(しかしあの男も湊殿もたった一声かけただけでベルゼ様を目覚めさせるとは・・・
本当になついておられるのだな、ちんこのっとるけど・・・)」


「はしゃぐな」


『まぁまぁ元気なのはいい事だしさ』


「そうだけどよ・・・」


「アーアー」


ペチペチ


「ダーダー」


グイグイ


『ブッ、ククククッ』


「だぁー!!うるせぇベル坊!!離れろ!てめぇぶっ殺すぞ!!
湊も笑ってんじゃねーよ!!」


「オー」


最初は男鹿の顔を叩いていたベル坊だったが
次に目元や口元を引っ張り出した、おかげで男鹿の顔が面白い事に・・・((
怒った男鹿が頭を振って離させようとするけどガッチリ髪を掴んでるのか全然離れない
それがまた面白い((


「なんだよ、やっぱお前らが親なんじゃねーか
・・・そうかベル坊っていうのか、よかったなこのやろう」


「うんうんよかったですなぁ・・・」


「よかった・・・のか?結局元に戻っただけじゃん
(にしても、東条ってのはなんつーか・・・こう・・・底が知れねーっつーか
器でけーな・・・この人ふつーにいい人なんじゃねーの?)」


少し笑ってベル坊に声をかける東条はいい奴に見えただろう
けど、こいつはケンカになったら人が変わるんだよ・・・
今だって早くケンカがしたいのか闘志を燃やしてンのかしらねーけど
木々がざわめき鳥も本能的に逃げ出していった


 
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