魔王のかまぼこ

□第24話
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ピシィ


「・・・坊ちゃま・・・?」


「ヴー」


フツフツフツゴボボッパキッ


パリン



第24話
出てゆけ?いってらー



「・・・・・・おい
何やってんだ床がびしょ濡れじゃねーか」


『んな事言ってる場合か、ヒルダさん火傷してない?』


「〜〜・・・あぁ」


『これで拭いとけ』


そう言ってタオルを渡して哺乳瓶の破片を拾う


「・・・うむ、ミルクが一瞬にして沸騰してしまった・・・」


「あ?何だそりゃ?熱引いたんじゃなかったのかよ?」


『部屋は暑くないぞ?』


「うむ・・・」


マンガを落とし起き上がる男鹿に同意しながらヒルダさんを見ると
ヒルダさんも戸惑ってるみたいだ


「どうやら体の外に熱を放出しなくなった分
体内では信じられない程の高熱になっている様だな・・・」


「アー・・・」


「まずいのか?」


「わからん、こんな事は初めてだ・・・」


『大丈夫そうには見えないが・・・』


「お」


「おぉ」


『マジか』


「ダ」


おしゃぶりをくわえオレ達に向かってピースをしてニヤリと笑うベル坊
大丈夫ってことなんだろうか?


「おぉっ!「まだまだいける」とアピールしているぞ!」


「さすがです坊ちゃま!!それでこそ魔王!!」


「魔王っつーか・・・ボクサー!?」


『さっすがベル坊!!やる時はやる男!!』


シュバッ


「『飛んだぁっっ!!』」


バスッ


シュッシュシュ


「そしてシャドウボクシング!」


シュババッ


「流れる様なフットワークだ!!」


『すごいけど何でボクサー?』


ありえない動きで動くベル坊を見つつ
あれは大丈夫というよりダメなんじゃないかと不安になる

 
 
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