魔王のかまぼこ

□第16話
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「葵姐さん・・・」


「・・・な、何よ」


「正−−−−−直に答えて下さい」


「何なのよ」



第16話
女2人?怖そうだな



冒頭の会話はレッドテイル三人で昼食を食べているときに
寧々が葵をジトッと見つめながら言った言葉だった


「あの男鹿って奴の事どう思ってます?」


「ど・・・どうって・・・べ・・・別に、どーとも思ってないわよ」


「うそっスね、昨日からずっと心ここにあらずってカンジじゃないスか!
知ってんスよ!まさか本気でホレたとか言うんじゃ・・・」


「ちょっ・・・ちょっと待ってよ!!そんなワケないでしょ!?
そりゃあ、まあ・・・確かにあんな事言われてびっくりしたってゆーか
その、言う程悪い奴には見えなかったってゆーか・・・
あの赤ん坊もちょっとかわいいなーとか・・・成瀬もいい奴だなーとか思ったり
でっ・・・でもほら!!急に母親とかってわけにはいかないじゃない!?」


物には順序があると必死に弁解するが完全に
惚れてるといってるようなものである
それに寧々と千秋はダメだこれと硬直した


「ふぅ、姐さんまさかうちらの掟忘れたわけじゃないっスよね」


その掟とは


男、作るべかわず!!


である


                   
「先々代から受け継がれてきたうちらの伝統!!
男が出来る時はやめるときだけ!!
それが今までチームの結束を固めてきた唯一無二の法律です!
わかってんスか!?このままじゃ下の者に示しがつきませんよ!?」


バンと机を叩き必死に言う寧々を葵はじっと見てから静かに言った


「・・・寧々だから言ってるでしょ、それはないって」


「・・・信じていいんすね?」


「あたりまえでしょ?」


「おい見ろっ!成瀬と男鹿だ!!」


廊下を走る不良の成瀬と男鹿という発言に
今まで真剣だった葵の顔は赤くなりピクンと反応する


「男鹿と成瀬がMK5とやりあってんぞ!」


「まじかよ!」


「つーかあいつら空気よめよ!」


「騒がしいね・・・また男鹿と成瀬?」


「しっ・・・仕方ないわね


見に行くわよっ!」


「あっ姐さんっ!!」


「・・・・・・(かわいい)」


そういい野次馬が走っていった廊下をダッシュで走っていく葵
そして野次馬が話しているのを聞きつつ、たまっている隙間から窓の外を見る


「す・・・すげぇ」


「信じらんねぇ・・・あのMK5が瞬殺だ」


「あぁ、なんかオレスカッとしちまった」


「(なっ・・・何!?あの女・・・!!
えぇ!?ちょっと誰!?てゆーかなんであんなカンジに立ってんの!?
あれじゃまるで、あ・・・相棒・・・?)」


男鹿と湊が校舎にいる野次馬を睨みその斜め前に傘を肩に担ぎ歩くヒルダを見て
葵は口を開けて唖然としていた


「つーかこれやったのほとんど成瀬と女の方だろ」


「あぁまさに最凶姉弟に最凶夫婦だぜ」


「(姉!?夫婦!!?)ちょっと・・・夫婦と姉弟ってどういう事・・・?」


「あ?知らねーのか?あのキンパツ姉ちゃんが成瀬の姉で
成瀬が男鹿のヨメだよ、ひひっいーよなー」


「って・・・おい!?くっ・・・邦枝ぁぁっっ!!?」


「へー・・・そーなんだ成瀬だけでなく男鹿までも」


そういい殺気を放っていた葵は持っていた木刀で2人の上の窓を斬った
上というか2人が頑張って避けた・・・よく頑張った!((
その様子を見ていた不良と駆けつけた寧々と千秋は驚いていた
 

「(オガ、コロス・・・そして成瀬は女だったわけね・・・)」


そして場所変わって男鹿達のところに戻り視点も湊に代わる((
 
 
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